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浅草という磁場

三ノ宮卯之助
06 /30 2021
「足持石」の正体は、タヌキに化けたキツネ?

なぁんてネ!

でも稲荷神社にはなぜか、タヌキが多いんですよね。

あの神田川徳蔵一門の力石群が置かれている柳森(稲荷)神社にも、
自慢の八畳敷をご披露しているおタヌキさまがいます。

その昔、浅草の森は狐狸の棲み処だったという。

しかし森の木をどんどん伐採したため、棲み処を失ったタヌキが、
人間への怒りから悪さをするようになった。

そこでおタヌキさまに怒りを鎮めていただこうと祠を作った。

浅草寺の伝法院・鎮護堂稲荷もその一つで、
ここには昭和38年建立の「幇間(ほうかん)塚」があります。

そのとき記念碑建立の資金集めに配ったのがこの手ぬぐいです。
※タヌキは「幇間=たいこもち」の異名

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「たいこもち(幇間)の生活」藤井宗哲 雄山閣出版 昭和57年より

江戸城を中心とした政治の世界と、「お上嫌い」の庶民の浅草。

享楽と喧騒の庶民エネルギーは、武士をも惹きつけた。

大和郡山の2代藩主・柳沢信鴻(のぶとき)は、
49歳で隠居すると、供や側室を引き連れて毎日、物見遊山。

富くじを買ったり見世物を見たり、水茶屋で休憩したり。

中でも、「力持ちのともよに、すこぶる関心を示した」そうな。

女力持ちの「ともよ」です。越後国高田の出身。

親の借金のかたに湯島新花街(大根畑)へ私娼として奉公。
ところが、ともよの大力を見た廓主が見世物に出したところ大成功。

3か月後、借金を返して故郷へ帰ることができたとか。

ともよさん、まわしのようなものをしめています。
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「見世物研究」朝倉無声 昭和3年

こちらは私が見た浅草神社での「猿まわし」です。

お猿さん、健気でねぇ。一生懸命演技して…。

私は力石を見るのも忘れて釘付け。投げ銭、はずんじゃいました。
でも今はコロナ禍で、興行もままならないはず。心配です。

CIMG0961 (2)
東京都台東区・浅草神社

さて、私が敬愛するちい公さんのブログ「ちい公ドキュメントな日々」には、
たくさんのワンくん・ネコちゃんが出てきます。

ちい公さんの奥さまはタイの方で、PERNさんといいます。

PERNさんは「魔女の手紙 タイランド」のブロガーさんです。

今、コロナでご夫妻は日本とタイとに離れ離れ。
一年に一度は会える織姫と彦星よりつらい生活を余儀なくされていますが、

お二人とも、がんばれ!

そのちい公さんのブログに登場するワン、ニャンたち、たくさんおります。

どのワン、ニャンもユーモラスで表情豊か。

人間に操られているふりをしつつ、その底に秘めた
「面白がらせてやってんだい」という豪胆さがまた面白いのです。

つい笑いに誘われて、落ち込んだ時に助けられています。

今回ご紹介するのはこちらとこちら。

「はたらくニャン」

「ニャン警備」

タイのワン、ニャンは働き者揃いですが、日本のワンも負けてはいないようです。

その昔、浅草寺の参道わきによく出ていたワンくんだそうです。

img20210627_11121979 (3)
「ぼくの浅草案内」小沢昭一 筑摩書房 2005より

野坂昭如にそっくりのこのワン、
「眼鏡や造花をつけさせられておとなしくしていた」と著者。

この犬はチビといい、笠にはこんなことが書かれていたそうです。

「チビの下げているかごの中へエサ代を入れますと頭を下げます。
下げないときは平にお許しくださいませ」

あっけらかんのタイのワン、ニャンにくらべて、日本のワンはどこか物哀しい。

ワンくん、眉毛まで描かれちゃって。

ホントにしょうもないねぇ、人間ってやつは。


     ーーーーー◇ーーーーー

高島先生ブログ(6月30日)

「さいたま市緑区三室・稲荷神社」


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No title

猿まわし、近所にあるのでときどき見ますが、けっこう出演者(猿)が変わるので心配です。v-405 野良猿はいませんが、イタチ、タヌキ、アライグマ、ハクビシン、フクロウ、カワセミなんかはけっこういます。できればカンガルーも欲しいです。v-351

ピオの父ちゃんへ

はるか昔、当地に転居してきたときは、よく農家の軒先にハクビシンがぶらさがっていました。みなさん、ハクビシンの被害に困っていました。

今はイノシシが大繁殖。県内に自分で獲ったイノシシを自分のお店で出す料理屋さんがあります。その方が講演をしたら、主宰者に「残酷な」と非難殺到。そういう奥様達が牛やら豚肉を平気で買っているのを見ると、私は牛や豚に食らいついている奥様方を想像してしまうんです。で、私は「残酷な部分」は他人にやらせているだけじゃないのと憤慨したのであります。

カンガルーは危険だからやめといてください。ボクシングの相手としてならいいかも。

No title

こんにちは。

「幇間狸塚」は知らなかったので今度ぜひお参りに行きたいと思います。それにしても手ぬぐいのタヌキが何とも魅力的ですね。

幇間というと、ラジオで聞いた桂文楽の演じる「幇間」の絶妙な語りが脳裏に浮かびます。

「ともよ」さんも、とても興味深いなぁ!

小沢昭一の本のワンコも、気になります。野坂昭如に似ている!!というお見立ても同感です(*^_^*)

torikeraさんへ

最後の大物力持ちで、早くから力石をバーベルに持ち替え、第2次大戦中、朝鮮の重量挙げ大会に招かれた神田川徳蔵という人がいました。甥は東京オリンピックの金メダリストの三宅選手のコーチをしていました。

その徳蔵の親戚に悠玄亭玉介という幇間がいました。
幇間塚に名前があると思います。またWけんじという漫才師がいましたが、その師匠の東喜代駒は、力持ちとしても千社札でも徳蔵の仲間でした。

それからあのワン、野坂昭如氏に似てるでしょう? 見るたびにおかしくて。
犬と言えば高校生の頃、下校時に、クズを満載したリヤカーを肩にロープをつけた犬がオヤジに叩かれながら引っ張っているのを見たんですよ。こき使われて体が歪んでいて。それで見るに見かねた私、カバンを友だちに預けてスカートをはしょって、往生していたリヤカーを後押しして坂の上まで押し上げた。

やれやれと友人のところへ戻ったら、「恥ずかしかった。みんな笑っていたじゃないの」と。花も恥じらう乙女をすっかり忘れたおかげで、ボーイフレンドは一人もできないトホホの青春時代となりましたです。

雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞