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2年前に「静岡の力石」を出版しました

書籍
06 /10 2014
由比の大門薬師堂の力石のことは、昨日ご紹介しました。
その大門薬師堂の境内での力比べを、絵に描いた方がいます。
今は亡き松永宝蔵さんです。

江戸時代、
薩埵(さった)峠の上り口で茶店を開いていた「藤屋・望嶽亭」のご主人です。
この茶店のことは、「東海道名所図会」や太田蜀山人の「改元紀行」に出てきます。
ここは左手に霊峰富士、右手に三保の松原を望む景勝地で、
「道中無双の景色也」と絶賛されたところです。

2年前、私は師匠の四日市大学教授・高島慎助先生と「静岡の力石」という
本を出版しました。その表紙に松永さんが描いた「大門薬師堂での力比べ」を使わ
せていただきました。それがこれです。

静岡の力石

すでに人々の記憶から消えてしまった「力石」の調査。
大変でした。
「なんか頭のおかしな人がきたぞ」なんて笑われたこともありました。
学芸員さんたちには「あんなマイナーなもの、よくやってるねえ」なんて言われて。


長い間、全国の若者たちに愛された力石。今は忘れられ、お堂や路傍に
放置されて…。

朝寒や声なき力石(いし)の声を聞く
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コメント

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No title

こんな素晴らしい記事が、単にブログなんぞに納まっていてはならぬ、書籍にならぬのはオカシイ・・・なんぞと、
勝手にケニア人女性、 ワンガリ・マータイさんの「モッタイナイ」を考えたんですが…やっぱりオラはおバカだなぁ。

今度アマゾンで検索してみます~。

No title

「静岡の力石」は、調査報告書の形をとっている本です。ブログの記事は、それを読みやすくしたもので、私個人が好きなように書いています。

それにしてもkappa様はほめ上手ですね。それを真に受けて、これからもいい記事書いていきますね。コメントいただくのがこんなに嬉しいとは、初めて知りました。

雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞