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バンクーバーアイランド …2

十人の釣り客
05 /07 2020
「十人の釣り客」

 ヨーコ・ジェンセン


私は、カナダのバンクーバーアイランドという島に住んでいる。
太平洋に浮かぶ北アメリカの島の中では最大の島(長さ450㎞、面積31平方㌔)
といわれている。

そして島は日本海流のもたらす恩恵を多分に受けて、
カナダ随一の温暖な気候を有し、
かつまた驚くほどの降雨量が、どっしりとしたダグラス樅、西部の赤杉や
アメリカ梅などからなる大森林を育んでいる。

<高速道路沿いに現れた鹿>
img20200506_04463751 (2)

その上、その大自然の中に棲息する野生動物の数は、
計り知れないものだろうと思う。

なぜなら、この島のちょうど中間あたりに住んでいる私たちは、
舗装道路を悠々と横切るリスや鹿たちを見るのは日常のことで、
まれには車を止めて熊が立ち去るのを見送っていることもある。

<大草原の小さな家みたいな姉の家>
img20200506_04463751 (3)

そして島の南端には、BC州の首都ビクトリアがあり、
とりわけ日本庭園も堪能させてくれる「ブッチャート・ガーデン」は、
日本の観光客にはすでにお馴染みの場所でもある。

<ブッチャート・ガーデン>
img20200506_04463751 (6)

<まあ、それなりにきれいでしたが、私は野の花の方が好き>
img20200506_04515314 (3)

さてこの島は観光地としてのみならず、世界最良の釣り場でもある。

ことに春から夏の終わりまでのサーモンフィッシングのシーズンになると、
世界各地からいわゆる「釣りキチ」たちが我こそはと集い、
島はにわかに活気を取り戻すことになる。

同時に、
フィッシングガイドを本業または副業としている地元の人たちにとっては、
絶好のかき入れ時になるのである。

しかし同業者の多い昨今、お客様の獲得には、
並々ならぬ努力をしている様子もうかがえる。


<つづく>

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コメント

非公開コメント

No title

いよいよ始まりましたね。

矢口高雄著の「釣りキチ三平」という漫画に、カナダのバンクーバーでの、キングサーモン釣りの話が出てきたことを思い出しました。

とりけらさんへ

はい。始めました。
出だしを大げさに書いたので、あとから「なんだ、たいしたことではないじゃないか」なんて言われそう。

「釣りキチ三平」、うちにもありました。

雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞