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シンボルとして

流通経済大学龍ケ崎キャンパスの力石。

同大学の野尻学長は力石を設置した理由を、
随想「「力石」への思い」の中でこんなふうに語っています。

「創立五十周年を迎えて新館を建築することになった。
そこで学園の過去・現在・未来をつなぐシンボルをぜひ作りたいと」

「いろいろ思案を巡らせていたとき、
十数年前に故・平原直氏から寄贈された「力石」のことを思い出した」

平原氏は平成13年にご逝去。
その折り、自宅庭にあった力石3個を流通経済大学へ寄贈。

「平原直物流資料室」へ保管された当時の力石です。
流通経済大学1

左から3番目の石は、
窪みに車輪をはめて移動する石のレール「車石」でしょうか。
車石は「物流博物館」☎03-3280-1616で見ることができます。

この3個の力石の中で、野尻学長が特に興味を引かれたのは、
右端の「再会」という石でした。

この石にはこんなエピソードが…。

これは昔、秋葉原の丸通(日本通運)の店の前に転がっていた石で、
そのころは仲士を採用するとき、この石を持ち上げさせて、
採用不採用や賃金の額を決めていた。

秋葉原駅近くの神田川です。
徳蔵一門の力石が置かれた柳森神社は右側の岸辺にあります。

CIMG3870.jpg

ところがこの石、戦災で行方不明に。散々探したものの見つからず。

しかし、奇跡が起きました。
戦後、秋葉原駅の改修工事で掘り返したら、この石がひょっこり出てきた。
仲間たちは石との再会に大喜び
そこで当時の駅長に、「再会と書いてもらい、石に刻んだ」

石に刻まれたたった一つの言葉から物語が流れる。

普段は捨て置かれ沈黙していた石が、何かをきっかけに語り出す、
私はそこに魅せられてきました。
平原氏も野尻学長も、きっと「石の声」を耳にしたのだと思います。


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一途な思い

人の心、と言うものは思い詰めていると天に通ずることがあるものでしょうか。
天の助け!と思うことがあるのです。
「再会」とはいいですねぇ。
みんなの意思が石にまで通じたのでしょうか。

No title

ヨリックさま、コメントありがとうございます。

石銘にはいろいろあります。
龍とか虎とか中国の強い武将の名とか。また形状からつけたり、腹が減る石だから「はらへらし石」とか。
出稼ぎ先で遠く故郷を忍びつつ挙げた石に「遠郷」と刻んだものもあります。
プロフィール

雨宮清子(ちから姫)

Author:雨宮清子(ちから姫)
昔の若者たちのスポーツ「石上げ」に使われた「力石(ちからいし)」の歴史・民俗を調査研究しています。今、「力石からバーベルへの道」を書いています。

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