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主婦が山へ行くということ

そもそも友人とはどこで知り合ったのか、みなさん気になる所だと思います。

思い返せば今から33年前。
私が本を出したことに始まります。こんな本でした。

主婦もどんどん外へ出て、好きなことをやりなさいという、
「不良のすすめ」「そそのかし」の指南書です。

ちなみにお世話になった発行元の山と渓谷社の担当者さんは、
定年後伊豆へ移住。今も賀状で近況を伝えてくださっています。

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この本の私は「昔の名前」で出ております。
「表紙のモデルはあなたでしょ」とよく言われましたが、残念、違います。

で、この本、いろんなところで反響を呼びました。
NHK全国放送では30分番組に出演。それをきっかけに北海道まで講演。
生まれて初めてのこの講演、もう下手で下手で。
思い出すと、今でも冷や汗が出ます。

新聞各社や団体、NHKほか雑誌への掲載や講演依頼などもあって、
この予期せぬ反響に、私はもうオタオタ。

全国からお手紙もたくさんいただきました。
で、その中に、金沢の友人からの手紙があったのです。

北海道講演のおり、連れて行っていただいた屈斜路湖にて。
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金沢の友人からの手紙にはこうありました。

「この本で勇気づけられました。
おかあさんになっても山へ行ってもいいんですよね」

この言葉は友人だけが胸に秘めていた悩みではありませんでした。
当時、私は近所の主婦やその夫たちから面と向かってなじられていました。

「主婦のくせに登山だなんてみっともない。あれは若者がやるものでしょ?」
「遭難したらどんだけ人に迷惑かけるか無責任じゃないのか」
「アンタ、この辺じゃあ有名人だってね。○○の変人ってみんな嗤ってるよ」
  ※ちなみに、○○は居住区の地名です。

でもそういういじめやいやがらせや悪口は、
本の発行と新聞掲載、テレビ出演でピタッと止んだ。つまり、
「出る杭は打たれる」けれど「出過ぎた杭は打たれない」状態になったのです。

それどころか、そういう人たちが「私も山へ連れてって」と言い始めた。
「変人が便利な人」に昇格です。身勝手なもんですね。

思い返せば、長い間のそうした周囲の偏見に耐えられたのは、
己の信念と自負、仕事への情熱だったと思います。

取材中の私。
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東京の画廊で評論家の俵萌子さんと。
img094 (2)

当時の山仲間の女性たちは、みんなそんな目に遭っていました。
周りを刺激しないよう、みなさん、家を出るときは普通の服で出て、
駅のトイレで登山靴や登山用の服に着替えていたのです。

だから私よりずっと若い金沢の友人の、
「おかあさんになっても山へ行ってもいいんですよね」に、
私は「あ、ここにもいたのか」と、胸をえぐられる思いがしたのです。

それから数年後、その友人が来静。
確か、ご主人の学会への同行だったと思いますが、
到着したばかりの静岡駅で慌ただしくお会いしました。

そのときの写真です。
img091_20180321142741013.jpg

このときの坊やは三男さん。
上二人の息子さんのあと、9年目に授かったお子さんとか。

この三男さん、のちにおかあさんの海外への挑戦に、
大きな役目を果たすことになります。


<つづく>

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雨宮清子(ちから姫)

Author:雨宮清子(ちから姫)
昔の若者たちのスポーツ「石上げ」に使われた「力石(ちからいし)」の歴史・民俗を調査研究しています。力石のことを少しでも知っていただけたら嬉しいです。

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