鯛のカラ蒸しと水蟹

楽しいお座敷遊びから一夜明けた。

なんだかずいぶん長居をしているみたいだけど、
金沢へはつい昨日の午後着いたばかりだ。

翌朝、午前5時に目が覚めた。
金沢の朝はさすがに寒い。布団からなかなか出られません。

頃合いを見て、食堂へお邪魔する。
窓枠いっぱいに雪景色。その上に雪が音もなく降り注いでいる。
テーブルにはすでに豪華な朝食が並んでいた。

なんとまあ、いつの間にこれだけのお料理を!

「鯛のカラ蒸し」です。
鯛の背に、味付けした豆腐のオカラを詰めて蒸したものだそうです。

CIMG4126.jpg

鯛の下に昆布を敷き、菜の花を添えてありました。

先日、歴史散歩でご一緒した女性が、
「私も食べたことがあります。お正月、金沢のペンションで。
そのときはオカラではなくて赤飯が詰めてありました」

この「鯛の蒸し物」、お目出度いときに作る金沢の郷土料理のようです。

さて、友人のご主人と差し向かいでの朝食。緊張しまくりです。
寡黙なご主人は物静かに召し上がっておられます。

私はというと、鯛の小骨と大格闘。
緊張のあまりポロッとこぼすし小骨が唇に突き刺さるし。
そのたびに「あ、すみません」「また、すみません」「ホントにもう…」

で、何気なく前を見たら、
うわっ!

ご主人のお皿には、
まるで歯ブラシで丹念に磨いたような骨だけが残されていた…。

「主人の食べ方を見て、母が喜んで…。
魚をこんなにきれいに食べる人と結婚出来て大当たりだったねって」

ああ、私は言葉もない。

で、一難去ってまた一難。

こちらは「水蟹(ミズガニ)のお味噌汁」です。

CIMG4128.jpg

水蟹とは脱皮して間もなくの、まだ殻が柔らかいカニのことだそうです。
これ、どういうふうに食べると思います?

カニの関節の部分を歯で食いちぎってから、もう一方を味噌汁に入れ、
ズズーッと吸うんだそうです。
そうすると、味噌汁と一緒にカニの身も口に入るというわけです。

ところが第一関門の「食いちぎる」ができません。
歯力のなさもさることながら、
歯医者さんから「硬いものを噛んではダメですよ」と常々言われているし。

見かねて友人が包丁で切ってくれたものの、
何度挑戦しても上がってくるのは味噌汁の汁だけ。

もうね、こうなったら恥も外聞もない。
昔、北海道の人に、
「カニはお行儀よく食べなくたっていいんだよ」って言われたもんね。

だからカニの足に箸を突っ込んで、スルリスルリと出して食べました。

カニの横にチラッと見えているのは富山名産「かぶらずし」です。
これ、私の大好物♡

ちィと緊張したけれど、どれもこれも絶品。
初めての食べ物ばかりです。
朝から豪華な食事をいただいて、さっそくお出かけと相成りました。


<つづく>
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鯛の唐蒸し

鯛の唐蒸しは行事食の一つです。
婚礼の時に、嫁入り道具と共に運ばれてきた大鯛を唐蒸しに仕立てて披露するのです。
嫁方からお酒の柳樽と一緒に大鯛が届くので、婿方でそれを調理して、宴たけなわの頃を見計らって、嫁方からの祝い肴として客人に披露するのです。
二匹の大鯛を腹合わせにして盛り付けるのです。
腹の中にたっぷり卯の花(金澤ではおからと言います)を詰め込んで、めでたく子を孕ませるという意味を込めて、縁起を担いだ祝い皿です。別便でお送りしましょう。

おはようございます

ヨリックさま

友人は「鯛は背開きじゃないとダメ。お腹を裂くのは切腹に通じて縁起が悪いから」といってました。
これはどこでもそういいますね。

静岡には口を合わせた張り子の鯛の飾り物がありますね。やはり縁起物で。

No title

こんにちは

鯛のカラ蒸し?!ですか。初めて聞きました。
しかも味付けした豆腐のオカラ、考えた人の発想が凄いですね。
赤飯バージョンもそうですが、郷土料理ってその地域によって色々ですね~
だから旅行は楽しいのですが。

カニの味噌汁も凄い大きさです。
カニから取った出し汁って最高に美味しいですよね。
あ~お腹空いてきました(笑)

郷土料理

芽吹さま、
お腹すいて来たでしょう。

オカラにはいろんなものを入れたりするそうです。入れるものによって、また微妙に味が違ってくるのだと思います。
芽吹さんのお国にもあるかなと思っていたのですが。
郷土料理は大切にしていきたいですね。

金沢の友人はおせち料理は全部手作りだそうです。それも昔ながらのものを。
高校教師で海外トレッキングもやり、地元でさまざまな役職について、それをキチッキチッとこなしていくスーパーウーマンです。

プロフィール

雨宮清子(ちから姫)

Author:雨宮清子(ちから姫)
昔の若者たちのスポーツ「石上げ」に使われた「力石(ちからいし)」の歴史・民俗を調査研究しています。今、「力石からバーベルへの道」を書いています。

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