朗報です\(^o^)/

昨年の、暮れも押しつまった12月28日朝、
私は思いがけない電話をいただきました。

実はその前日にも同じ番号の着信があったのですが、気付くのに遅れて…。
電話は千葉県野田市の市役所の方からでした。

「八幡神社の力石、現地で万治と確認できました」

思わず「本当ですか! ありがとうございます!」と叫んでしまいました。

この石は「明治」と誤読されたため、顧みられることがないまま、
境内の土止めに使われ、土中に埋もれていたのを、
2009年、埼玉の研究者・斎藤氏によって、「万治」と読み直されたものでした。

この発見でこの「万治石」は、
千葉県最古、日本で3番目に古い力石になったのです。

しかしその後も保存されたという話もなく…。そこで昨年12月7日のブログに、
「歴史を塗りかえた発見!」と題してご紹介しました。

これです。
2万治4年
千葉県野田市今上下・八幡神社

実は3年前の2014年10月のブログでもこのことを取り上げたのですが、
地元の野田市での反応はゼロ。
ブログは始めたばかりだし、力石は認知度が低いから仕方がないか、と。

何の動きも進展もないまま、
誤読が判明してからすでに8年も経過

いったい地元の郷土史家たちは何やってんだろうと、少々苛立ちながら、
昨年12月、思い切って野田市役所へメールを出しました。

それから22日後、その返事がとうとう来たのです。
年末の多忙の中、
県外の見知らぬ一市民の要望に、職員がわざわざ現地へおもむき、
「万治」の刻字を確認してくださったという。こんな嬉しいことはありません。

このことをいつも気にかけ、この石の誤読が訂正されて広く認知され、
保存される日を待ち望んでいた斎藤氏に、すぐ知らせると、
「ホントですか!!!」と興奮したメールが返ってきた。
その晩は嬉しくて、祝杯をあげてしたたかに酔ったとのこと。

土に埋もれた「万治石」(手前)です。
1万治年

誤読は、いつ起きてしまったのか。

どんな高名な学者さんでも、どんな調査でも間違いは起こります。
また、新たな発見があれば、歴史はどんどん塗りかえられます。
歴史はそういう宿命を持っていますし、力石も例外ではありません。
だからこそ、過ちにはことさら、
真摯に向き合わなければいけないという責任が生じます。

下の写真は、
かつて日本一古いとされていた志演神社の「寛文四年(1664)」の力石です。
その後もっと古い石が発見されて、現在は4位に陥落。

chikara02_20180102210655e70.jpg
東京都江東区北砂・志演神社

「万治石」も、最初の間違いに気づいた時点ですぐ動いていれば、
同市の愛宕神社の氏子さんたちが、学者の調査書を元にして書いた
「千葉県最古の宝暦石」の説明板を早いうちに訂正することができたはずです。

「過ちを改むるにはばかることなかれ」

わかる範囲で検証していきます。
決して誤読した調査者を批難したり貶めたりするという意図のないこと、
個々人の民俗文化への貢献や業績は揺るぎなく、尊敬は変わらないことを、
ここに申し添えておきます。

この石は、2004年の調査報告書に出てきます。

これが初出かどうかはわかりませんが、
情報提供者の野田市の石造物研究者と我が師匠との、
共著の冊子の中に見出せます。そのときの判読がこちらです。

「奉納力石五十六メ目 明治四辛未年 五月日」

その5年後の2009年、調査に訪れた斎藤氏が判読したのがこちら。

「奉納力石五十六メ目 万治四年 吉三月日」

明治と万治では2世紀、200年も離れています。
誤読は年号だけではなく、ほかにも数か所ありました。

寸法は2004年のときの計測も2009年に量ったものも同じだという。
斎藤氏はこれを掘り起こして計っている。
2004年以前はどうだったのだろうか。
誤読はどんな状態の中で起きてしまったのだろうか。


<つづく>

写真提供/斎藤氏

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No title

万治ってあの石仏のモデルになった人だか、見つけた百姓の名前か、作った人の名前だと思ってました。年号だったんですね

おはようございます

年号なんです。
でも、謎の多い石仏だそうですから、
ひょっとしたら新説が出てくるかもしれませんね。
石は想像力を掻き立ててくれますから面白いです。

おめでとうございます

米寿おめでとうございます
あ、失礼しました大魔女様に年齢はなかったのですね。
それに、おめでとうございます、は新年のご挨拶でした。
ちい公めはそろそろボケてまいりました。
今年も失礼の数々を重ねることと存じますが
まだ脳が多少動いているときに御詫びしておきます。
どうかお元気でそしていろいろご教授くださいますよう
お願い申しあげます
          バンコクにて ちい公拝

実はこれ今日二度目の訪問
FC2は外国のIPだとランキングを押しても反映されないのです。
それで応援するブログはこうして日本のIPで再訪問しているわけなのです、ああなんという忠犬ぶりでしょう!!

これ、ハチ公や

雨の日も風の日も渋谷の駅前で…、
じゃなかった。遠いタイランドから2度までも。ありがとうございます。

こうして新年を迎えるのも幾星霜。
でも若い美容師さんが言ってくれます。
「まだまだいけますよ!」
褒め言葉はなんでも真に受けることにしております。
プロフィール

雨宮清子(ちから姫)

Author:雨宮清子(ちから姫)
昔の若者たちのスポーツ「石上げ」に使われた「力石(ちからいし)」の歴史・民俗を調査研究しています。今、「力石からバーベルへの道」を書いています。

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