羽部重吉の力石②

「鳳凰石」について新たな記事を加えましたので、ぜひお目を通してください。

神田川(羽部)重吉の力石4個目はこれです。

CIMG0731.jpg
東京都世田谷区北烏山・妙壽寺

左にある大きな石、これに徳蔵と連名で重吉の名があります。
でもこれを担いだのは徳蔵でも重吉でもありません。
竪川町の大工の兼吉、「竪川大兼」です。

鳳凰 明治廿六年 竪川大兼 大正十三年改刻ス 
 世話人 神田川 飯定 徳蔵 重吉

つまり大兼さんが、
明治26年と大正13年の2回、この石を持ち上げたということです。
徳蔵さんと重吉さんは世話人として関わりました。

と、ここで、=追加のご報告=です。
埼玉の研究者・斎藤氏から以下のご指摘をいただきました。
 
※「鳳凰」刻字の左側に「明治廿六年 竪川大兼」とあり、右側に
  「大正十三年改刻ス」とあることから、大正13年に再度担いだのではなく、
  震災などの何らかの事情で破損したため、
  改めて作製したということではないだろうか。

  また「神田川」と「飯定」の間が開いていて、その下に大きく、
  「飯定」「徳蔵」の名があり、「重吉」の名はその半分ほどしかない。
  このことから、この「飯定」は飯定組の親方の定次郎のことで、
  定次郎と2代目の徳蔵が世話人となり、
  一の子分の重吉を末尾に加えたのではないだろうか」

私としては、
なぜ、世話人名を「飯定」ではなく「定次郎」としなかったのか疑問は残りますが、
ほかは納得です。斎藤さん、ありがとうございました。

さて、この妙壽寺は、
当ブログを長くお読みいただいている方にはお馴染みの
「豊島屋の鬼熊」の墓石が置かれているお寺です。
「鳳凰」石の隣りの石が鬼熊の力石、そのうしろにあるのが墓石です。

さて、重吉5個目の石をご紹介します。
これは、「飯定組」のホームグラウンド・柳森神社にあります。

これです。
CIMG3846.jpg
東京都千代田区神田須田町・柳森神社

さし石 神田川飯定内 竹松 浅吉 重吉 大善」

竹松、浅吉、大善と「飯定組」のスターたちが勢ぞろいです。

で、今回の訪問でわかったことがあります。
ここの力石の総数は13個のはずなんですね。
それが一つ増えて、14個になっていた。
つまりこの「さし石」は、今まで確認されていなかった力石だったのです。

力石群の最前列に置かれていましたから、
過去の調査で見落としたはずはない。
となると、どこからか新たに運び込まれたものということになります。

ちなみに今までの13個はすべて、
千代田区の有形民俗文化財になっています。

ところがです。
そのあとここを訪れた斎藤氏が、もう一つ見つけちゃったんですよ。
どこにあったかというと、境内の稲荷神社のわきなんです。

CIMG3859.jpg

ここにはおキツネさんもおタヌキさんもいらっしゃって…。
そういえば私がここを訪れた時、このお母さんギツネ、
何か物言いたげだった。ですが私はとんと気付かず。

こんなところにあったなんて…。

img426.jpg
斎藤氏撮影

それにしても斎藤さん、力石新発見の名人とはいえ、さすがです。
でも、今度行ったら、この石、木の葉に変わっているかも~。

まあそんなわけで、柳森神社の力石の総数はこれで15個となりました。

で、このままめでたしめでたしと行きたいところですが、ちょっと問題が…。

神田川一派の力石が並ぶ境内です。
CIMG3858 (2)

千代田区役所さんでは、民俗文化財に指定してくださったり、
立派な説明板まで立ててくださっている。
「あんなのはただの石ころ」と言い、文化財指定の力石が県内に一つもない
我が静岡に比べたら、庶民文化に対する理解度と見識ははるかに高い。

でも、惜しむらくは、
説明の記述が間違っているんです。

徳蔵「徳三」、鬼熊こと熊治郎「徳治郎」と。

ああ…。

ちなみに鬼熊の戒名は「勇猛院熊力信士」。
鬼神も恐れた「熊力」の鬼熊さん、
草葉の陰で、がっくりしているかもしれません。

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m(__)m

\(^o^)/ 今晩は。

やっと宇佐神宮の力石の写真UPしました。
やっぱり丸みのある石の方がいいですね。

先月6日にUPした天津神社の現代版の力石は・・・なんか情緒がないと思うのですが・・・。

おはようございます

minekazeyaさま、コメントありがとうございます。

確かに丸い石の方が情緒があります。
岡山の天津神社のものは最近のものなんですね。担ぐ難易度が高いのは断然丸いものの方です。四角い力石は伊豆などでもあるのですが、
岡山のこの石は初めて見ました。

ただ「厳島図絵」に平清盛が作らせたという四角い力石が載っています。ただし、これは鉄製。
折りを見てご紹介します。
そのときはminekazeyaさんの写真、使わせてください。

また姫路などでは寺社へ奉納するとき、わざわざ石屋に頼んで角型に削ったりしています。

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雨宮清子(ちから姫)

Author:雨宮清子(ちから姫)
力石(ちからいし)のことを知ってほしくて、ブログを開設しました。主に静岡県内の力石と力石を詠んだ句や歌、力石探しのつれづれを発信していきます。

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