猫ついでに猫
世間ばなし
こんな猫さんも来ました。

毛艶もいいし、別にエサも欲しがらないからノラではないと思ったけど、
なんか訴えているんですね、目が…。
庭には犬もいましたが、平気。
犬はアイリッシュ・テリアとポインターの雑種。
他の兄弟たちはみんなもらわれていったのに、一匹だけ貰い手がない。
殺処分するというので我が家で貰い受けた。
貰い手がなかったのは、一番貧相で弱々しかったからだ、と。
たぶん、お母さんのおっぱいを他の子たちに取られてしまったんでしょう。
ごはんをモリモリ食べたら立派なアイリッシュ・テリアになった。
それに、すごく優しい性格で、猫にも子供にも寛容だった。
しかし山へ連れて行くと猟犬の血が騒ぐのか、尾根を駆け登り谷を下り、
たびたび行方不明になった。
でも山を下りるころになると忽然と姿を現す。そのタイミングが凄かった。
さて、毛艶のいい猫さん、毎日やってきてこんなふうにくつろいでいきます。

でも、だんだん汚れてきて…。
ある日、ガラス戸を開けたら片手をもちあげて座っていました。
足先が化膿してパンパン。人間様の抗生物質の軟膏を塗ってあげました。
痛がって引っかかれるかと思ったけど、大人しくこちらのなすがまま。
効き目抜群でした。
次に現れたときはすっかり治っていました。
獣医さんに聞いたら、「人間のは強いけど、それでOK」ですって。
この写真は小学生のころの私と猫のチロとロロ。
「チロロ」と呼ぶと二匹一緒に飛んできました。
背後の車をご覧になったら時代がわかってしまいますね。
今どき見られないウインカーです。

猫はいつも2、3匹いて、夜は全員私の布団へもぐってきました。
その頃の私は空を飛ぶ夢ばかり見ていて…。
でもいくら両手をはばたいても浮上しない。汗びっしょりで目を覚ますと、
足の上に猫が2匹ドデーンと伸びているんです。
顔の上に寝そべられて窒息しそうになったことも。
こちらは東京から転居してきたころです。
今はおっさんになってる次男と猫さん。

どこからともなくやってきて、こうして毎日次男のそばにいるんです。
「あのね、ごにょごにょ」という次男のたどたどしいおしゃべりに、
目を細めて付き合っていました。
どこかの飼い猫さんだったと思います。
家が出来るまでの仮住まいでしたから、
この猫さんとは一年のおつきあいでした。
でもこうして改めて見ると、ずいぶん大きな猫だったんですね。
これが、私が一緒に暮らした最後の猫です。

中学生だった長男が拾ってきた猫。
手のひらに乗るほどの小さな体で、
雨の中を一生懸命歩いていたのを見て感動したとかで、
牛乳で湿らせたハンカチを子猫に抱かせ、
自転車のかごに入れて連れてきました。
生後8ヵ月くらいかなと思う頃、避妊手術。
獣医さんから「すべり込みセーフ。排卵が始まっていたよ」と。
はやっ!
で、なにしろこのご面相ですから、
生涯、「可愛い」などと言われたことはありません。
私への取材の打ち合わせのため(なんと、教育テレビの30分番組)
家に来られたNHKのディレクター氏が言いました。
「こ、この猫、あの、もしかして、ヤマネコ?」
まさか!
でも確かに狩猟の腕は抜群でした。
大型の鳥や蛇を捕まえて来て閉口しました。
柄が迷彩色ですから、木の上にいても鳥は気づかず百発百中。

寡黙。人(猫)格高潔。威風堂々。そして孤高。
私の家庭崩壊を静かに見つめ、無言で寄り添い、
ただの一度も甘えることなく、18年の生涯を閉じました。
腕の中で最期を看取ったのが、
私からのささやかな感謝のお返しとなりました。

毛艶もいいし、別にエサも欲しがらないからノラではないと思ったけど、
なんか訴えているんですね、目が…。
庭には犬もいましたが、平気。
犬はアイリッシュ・テリアとポインターの雑種。
他の兄弟たちはみんなもらわれていったのに、一匹だけ貰い手がない。
殺処分するというので我が家で貰い受けた。
貰い手がなかったのは、一番貧相で弱々しかったからだ、と。
たぶん、お母さんのおっぱいを他の子たちに取られてしまったんでしょう。
ごはんをモリモリ食べたら立派なアイリッシュ・テリアになった。
それに、すごく優しい性格で、猫にも子供にも寛容だった。
しかし山へ連れて行くと猟犬の血が騒ぐのか、尾根を駆け登り谷を下り、
たびたび行方不明になった。
でも山を下りるころになると忽然と姿を現す。そのタイミングが凄かった。
さて、毛艶のいい猫さん、毎日やってきてこんなふうにくつろいでいきます。

でも、だんだん汚れてきて…。
ある日、ガラス戸を開けたら片手をもちあげて座っていました。
足先が化膿してパンパン。人間様の抗生物質の軟膏を塗ってあげました。
痛がって引っかかれるかと思ったけど、大人しくこちらのなすがまま。
効き目抜群でした。
次に現れたときはすっかり治っていました。
獣医さんに聞いたら、「人間のは強いけど、それでOK」ですって。
この写真は小学生のころの私と猫のチロとロロ。
「チロロ」と呼ぶと二匹一緒に飛んできました。
背後の車をご覧になったら時代がわかってしまいますね。
今どき見られないウインカーです。

猫はいつも2、3匹いて、夜は全員私の布団へもぐってきました。
その頃の私は空を飛ぶ夢ばかり見ていて…。
でもいくら両手をはばたいても浮上しない。汗びっしょりで目を覚ますと、
足の上に猫が2匹ドデーンと伸びているんです。
顔の上に寝そべられて窒息しそうになったことも。
こちらは東京から転居してきたころです。
今はおっさんになってる次男と猫さん。

どこからともなくやってきて、こうして毎日次男のそばにいるんです。
「あのね、ごにょごにょ」という次男のたどたどしいおしゃべりに、
目を細めて付き合っていました。
どこかの飼い猫さんだったと思います。
家が出来るまでの仮住まいでしたから、
この猫さんとは一年のおつきあいでした。
でもこうして改めて見ると、ずいぶん大きな猫だったんですね。
これが、私が一緒に暮らした最後の猫です。

中学生だった長男が拾ってきた猫。
手のひらに乗るほどの小さな体で、
雨の中を一生懸命歩いていたのを見て感動したとかで、
牛乳で湿らせたハンカチを子猫に抱かせ、
自転車のかごに入れて連れてきました。
生後8ヵ月くらいかなと思う頃、避妊手術。
獣医さんから「すべり込みセーフ。排卵が始まっていたよ」と。
はやっ!
で、なにしろこのご面相ですから、
生涯、「可愛い」などと言われたことはありません。
私への取材の打ち合わせのため(なんと、教育テレビの30分番組)
家に来られたNHKのディレクター氏が言いました。
「こ、この猫、あの、もしかして、ヤマネコ?」
まさか!
でも確かに狩猟の腕は抜群でした。
大型の鳥や蛇を捕まえて来て閉口しました。
柄が迷彩色ですから、木の上にいても鳥は気づかず百発百中。

寡黙。人(猫)格高潔。威風堂々。そして孤高。
私の家庭崩壊を静かに見つめ、無言で寄り添い、
ただの一度も甘えることなく、18年の生涯を閉じました。
腕の中で最期を看取ったのが、
私からのささやかな感謝のお返しとなりました。
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コメント
m(__)m
すっごく懐かしいウインカーですね。
ボンネットのある乗り合いバスについていました。
この当時に自家用車があったということは・・・。
ちから姫様に抱かれながら、ニャンコもきっと「有難う」って思いながら生涯を終えたことと思いますよ。
2017-01-17 02:20 minekazeya無責任男 URL 編集
寒いですね!
コメントありがとうございます。
写真の自動車、残念ながら…。貧乏でしたからとてもとても。
どこかの若者の愛車だったと思います。
この写真を撮ってくれたのも近所の若者。
外国製のカメラだったのではないかと思います。
もしかしたら姉たちを写すのが目的だったかもしれませんが、この人が撮ってくれた写真、たくさん残っています。
父が集めていたレコードがたくさんありましたので、若者たち、聞きに来ていたのかもしれません。
でも、車の人も写真のお兄さんもまったく記憶のかなたです。
猫、「有難う」と思ってくれたのなら本当に嬉しいです。
2017-01-17 16:19 雨宮清子(ちから姫) URL 編集
猫さん
ウインカー、ペン先みたいなとこですよねっ!?
サザエさんの漫画で見たことあります!
私は犬しか飼ったことがないのですが、彼も母と私の一番大変な時に寄り添ってくれました。
ぎゅっと抱き締めたら、きゅっとしがみついてくれる子で、看取ったときは、父の時より悲しかったです。
2017-01-18 02:48 つねまる URL 編集
おはようございます
コメントありがとうございます。
ウインカー、
右折や左折するとき、中から赤い板状のものがサッと出てきました。
出るときはシャッ、ひっこめるときはパタンと音がしました。
「お父様のときより悲しかった」って、今頃天国でくしゃみしていますね。
でも動物は無言で愛情を示してくれますし、裏切らない。思えばその彼らに当たり散らしたりして、私はひどいことをしたなあと今ごろ悔やんでいます。
2017-01-18 08:47 雨宮清子(ちから姫) URL 編集