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いつの間にか「傘寿」①

いつの間にか傘寿
09 /08 2023
私、80歳になりました。

傘寿

市からお祝いが届きました。
「多年にわたり社会の発展にご尽力され…」

いえいえ、そんなことは…。(#^.^#)
「これからも健やかに自分らしい生活を…」 はい! 命の続く限り。

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年齢のことは忘れていたけど、
気が付いたら、鏡の中の顔はかつて見た老いた母の顔そのまま。

でもほとんど気にならない。今までもずっとあるがままだったから。
ただもう「先は知れている」ということに、びっくりした。

周囲の知人たちは終活、断捨離に時間を費やしている。
私も、と捨て始めたが、待てよと立ち止まった。

部屋にあるものは私の人生そのもの。
それを捨てるのは自分を捨てるのと同じではないか。

それはいやだ。

息子たちへ託すものさえキチンとして、
あとは整理屋さん費用を残しておけば、と考えて断捨離は止めた。

だから今まで通り、ゴチャゴチャした中で暮らしている。


知人からお祝いが届きました。ウフフ、なんだか妙な気分。
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開けてみたら、プリンが…。

子供の頃、先生から「一番尊敬する人は誰ですか?」と問われて、
私は「郵便屋さん!」と答えた。

そのころの郵便配達は黒い大きなカバンを肩から斜めにかけて、
自転車に乗ってやってきた。

家の前でカバンをパカッと開けて手紙を取り出す。
私はあのカバンには夢がいっぱい入っているんだって思った。

カバンいっぱいの夢を運んでくる人だから、
郵便配達のおじさんは、私には光に包まれた特別の人に見えた。


今もその気持ちは変わらない。

宅配のお兄さん、大雨の中をカッパ着て、この贈り物を届けてくれた。
やっぱり光に包まれた特別の人って思いましたよ。
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異国に住むご夫妻から誕生日の早朝、お祝いメッセージが届いた。

「私たちはいつもあなたを想い…」

あ、ありがとうございます。

「ほんのちょっとしたことに幸せを感じられるような、
素敵で落ち着いた時間が続きますよう…」


はい、肝に銘じて残されたこれからを歩いていきます。

なんて素敵なお心遣いでしょう。本当にありがとうございます。

あ、でもお二人、私の誕生日、なんでご存じなんだろう?
うーむ。


いつもお世話になっているご近所さんからも。
「これ、おいしいから」とさりげなく。このお気遣いもまた嬉しい。


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このところ孫たちに、お食い初めだの宮参りだの初節句だの入学祝だのって、
祝ってばかりだったけど、こうしてみなさまから祝福されて感無量。

でも息子たちからは…。(;_;)

この夏、会いに来てくれた3歳の孫が私の白髪頭を見て、「?」と。
生後半年の赤ん坊は「ギャアアー」と泣き出した。


ヘアカラーを止めたから、私の頭は黒髪から一気に白い頭のヤマンバ。

それならと、黒いベレー帽を被ったら、「あ、ばあば!」だって。
赤ん坊に「いないいないバア」をしたら、キャッキャ。
名前を呼んだら、口をあんぐり開けて「アー」と返事をした。

髪の毛一つで、こうも違って見えるなんて、ショック。


そうよねぇ。頭に入道雲が乗っかってるみたいだもんね。
で、少しでもカッコつけようと思って、後ろから黒髪を引っ張って来て、
真っ白な前髪に被せてみました。いかがでしょう。
白い雲 髪だけ

息子たちは揃って晩婚だったから孫たちはまだ幼い。
やっぱりまた染めようかなぁなんて思ったけど、このままの自然体でいいや。

息子は何も言わないけれど、老いた母親は見たくないのかもな。

プリンと一緒に配達された「風月堂のゴーフル」
おいしかった!
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この日は宅配のお兄さん、大雨の中を我が家へ2度も。
怪訝そうな顔をしていたので「今日は誕生日なので、お祝が…」と言ったら、
「あ、そうでしたか」と、ニッコリ。

今度届いたのは、ちょっと重い。
開けたら、高級な「稲庭うどん」

スーパーで売っている切れっぱししか食べたことがなかったので、
思わず、「オオーッ!」


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ウフフ、傘寿の記念日も悪くない。
だって、なんだか夢のような一日だったから。


      ーーーーー◇ーーーーー

ブログ「そよ吹くかぜに」">「そよ吹くかぜに」のk.miyamotoさんが、
素敵な歌を詠んでくださいました。

八十の福徳積むや力姫
   力石
(石)への道を照らし続けて

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雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞