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ダイヤモンドに…

世間ばなし③
08 /18 2023
♪ 熱海~の 海岸 散歩ォーする~
  貫一お宮の 二人づれェ~

「いきなり妙な歌なんか歌い出して、どうしたんですか!
さてはとうとうボケがきたか」

なぁーんて、いわれそうですね。


まあ、そのケも無きにしも非ずだけど、そんな私でも悩みがあるんですよ。

力石ブログなのにこの頃はちっとも、力石にご無沙汰で。
それでウツウツと。

三重之助先生からは相変わらず、「静岡の力石、探してください」と、
情け容赦ないご依頼。とまあ、これは冗談ですが、

なにしろ当県は力石貧困県で、
学芸員さんからも「あんな石っころ」と差別されまくりの石なので、

もう、無理だぁー。

まあ焦っても仕方ないですからね、のんびり行きましょうというわけで、

熱海です。

熱海と言えば、貫一お宮のスッタモンダの恋物語でしょう。

落ち葉で描いたハートマークですが、風が吹けばたちまち破れます。
貫一お宮の恋もあえなくハートブレイク。
CIMG4491.jpg
熱海市・来宮神社

貫一お宮といったって、なにしろ明治時代の小説ですから、古臭いです。
古臭いですが、熱海の海岸には銅像が建っています。

貫一お宮は尾崎紅葉という作家が書いた小説
「金色夜叉」の登場人物で、
紅葉が途中まで書いて急逝したため、弟子があとを書き上げたとか。


この二人は婚約者同士だったが、大富豪に見初められたお宮が、
「ダイヤモンドに目がくらみ、乗ってはならぬ玉の輿」に乗ってしまい、
哀れ貫一は裏切られてしまいます。

そこへいくと、力石の力持ちに憧れた乙女たちは純朴でいいねぇ。

金も力もない貫一は、屈辱に打ちひしがれて、

♪ 宮さん かならず来年の 今月今夜のこの月は 
  僕の涙で曇らせて 見せるよ 男の意気地から


お月さんってなぜか、つらく悲しい時に注目されます。
20220814_220813.jpg

そしてあの名場面、

♪ 恋に破れた貫一は すがるお宮を突き放し
  無念の涙 はらはらと 残る渚に月寂し


下の写真は5年前、
貫一お宮の銅像の前でポーズをとってくれたお二人さんです。

「ブログに載せていいですかぁー」と聞いたら、
「はーい。どうぞ」とにっこり。

「今は女性の方からこうなのよ」と。

どうしているかなア、お二人さん。きっと幸せになっていますね!
CIMG4500.jpg

この物語は実話だそうですが、ただし裏切られたのは紅葉の友人で、
その友人の代わりに紅葉が「玉の輿」に乗った女性を蹴ったんだそうです。

今ならDVで警察沙汰ですね。

さて、その後はどうなったかというと、


振られた貫一はやけを起こして悪徳高利貸しに身を落として、
金の世界に生きるのですが、
どうやら二人とも「お金」にご執心の方だったようで。

でも最後は美しいお話で終わることになっています。

さて、
お宮さんは大富豪の「ダイヤモンド」に目がくらみましたが、
この日の私は、温泉玉子に目も胃袋もくらみましたですよ。

だって食い気しか残っていない世代ですモン!


まぁだかな 温泉玉子 波の音  雨宮清子

CIMG4498.jpg

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雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞