真夏の夜の寝言
世間話③
セルフレジなんてのが増え出した。
客がなんでもやらなければならない時代になった。
人件費の節約だの利便性重視なんていうけれど、
これって企業が客をタダ働きさせてるってことじゃないの。
デパートの一画で、古くから商っていた衣料品店が閉店することになった。
綿製品を低価格で提供するという、
健康を考え家計に思いやりを持つお店で実用重視だったから、
私はよく利用した。
ここでは買った品物は、ずっと無料でレジ袋にいれてくれていた。
下着は他人に見せないよう、別の袋に入れるという配慮をしてくれた。
もちろんレジは人から人へ手渡す従来のスタイル。
閉店はまだ3か月後ということだったが、買いだめしておこうと出かけたら、
常連客達が長蛇の列。
「ここがなくなったら困るねぇ」と、おばさんたちが話している。
下着をいくつも抱えたご老人も、辛抱強く列に並んでいた。
人の手から手へという時代は、そんなに時代遅れでしょうか。
優しさを「心」に刻むって、そんなにメンドクサイことでしょうか。

思えば昔はバスに車掌がいて、切符を手渡してくれていた。
今は乗り降りすべて客任せ。
支払いにまごついた人が、両替をしようと慌てて入れたら、
そこは料金投入口で…。
そうとは知らず「お金が出ないんですが…」と、恐る恐る訴えたら、
ずっと黙って見ていた運転手が、さもバカにしたように、
「ああ、出ないよ。そこは両替する場所ではないから」と。
そうしてつり銭をあきらめて降りていく人を何人も見た。
運転手は「いまどき、現金で支払うなんて」という顔で客を見る。
時代に順応できない人間は、生きている価値がないとでも?
料金投入口と両替投入口を間違える方が悪いって言うけどサ、
それってバス会社の都合で決めたことでしょ。しかも地方地方で違うしね。

いざ、降りようとしたとき、電子マネーの残高が不足していて慌てた私に、
運転手が「事前になぜ入金しなかったのか」と責めた。
焦りつつ不足分を財布から出していると、
「モタモタしたら他の客に迷惑をかける」とグチグチ追い打ちをかけた。
客は2,3人で、ここが終点だってのに。
バスの中で握っていたバス賃の小銭を一つ落としてしまった小学生が、
小声で運転手に伝えたら、「みなさん、こういうずるい子がいるんですよ。
最初から持っていなかったくせに」と、マイクで乗客に知らせた。
動くバスの中で小銭を落とすと、なかなか見つからないんだよね。
子供料金はたかだか100円前後。
乗客はみんな唖然とした。子供は泣きそうになっている。
見かねた乗客が不足分を出してあげたら、運転手は平然と受け取った。
それなのに、
いかにもというあんちゃんが、くりからもんもんの腕をまくり上げて見せたら、
「あ、どうぞ」なんて言って、そのままフリーパス。
弱い人は「乗せてやる」、危ない客は「乗っていただく」ってことか。

セルフレジしかない店では緊張して、それがストレスになる。
客は黙ってセルフレジにカゴを載せ、出てきた金額を払って立ち去る。
もう店員から「ありがとうございます」の言葉を聞くこともなくなった。
なんだか冷たい世の中になったなぁ。
生き物にはすべて感情ってモンがあるんだけどな。
そういえばほんのちょっと前まで、
銀行にお金を預けるとお礼の品物がいただけたが今はない。
洗剤だったりゴミ袋だったり、年末にはポチ袋だったり。
商店では夏にはうちわ、年末にはカレンダーをくれた。
たいしたものでなくても、そういうほのぼのとした繊細さが嬉しかったが、
もうそういうこともない。
ないどころか逆に銀行のおかしな収奪が増えた。
「お客様は神様です」って時代があったんだけど、
そんな時代はもう戻ってこないんだね。
総ロボット化って、ケチ臭くて無愛想で、ちっともスマートじゃない。

客が何でもやらなければならなくなったのは役所もそう。
国民の鼻先にニンジンをぶら下げて、
マイナンバーカードを作れ作れとお国の偉いさんたちは急かせたが、
あれもお国の仕事を国民に肩代わりさせるってことじゃないの?
ニンジンという血税をさも自分のポケットマネーみたいに使いやがって。
わざわざ複雑にして、一体、誰が得するんだろう。
そんでもって今度は、特殊詐欺被害を防止するために、
65歳以上の高齢者口座のATM制限を検討するという。
しもじもの財布に手を突っ込んできて、いやだなぁ。
そういう国会議員さんたちだって、65歳以上の人がたくさんいるのに、
どうするんだろう。いつも「オレさま」風を吹かせている人は、
オレオレ詐欺に引っかからないってこと?
詐欺を心配するなら、マイナンバーカードをなぜ勧めるの?
あれこそ詐欺師に、どうぞ騙してやってくださいといってるようなもんだと、
高齢者の私は思う。不安で仕方がない。
便利ってなんだろう。その便利って誰のための便利なんだろう。
私にはちっとも便利じゃない。得にもならない。

国会はと見れば、年がら年中、
紙の保険証を廃止するの延期するの、いや残せと…。
みんな自分の思惑だけで動いている。
誰もまともな仕事をしていないように見えて仕方がない。
政治家が政治をしないでどうすんのよ。
政治家が国民を脅して惑わせ不安にさせるって、なんなの? この国。
政治家が政治をしないんだったら、
いっそのこと、国会から人間を排除してAI議員ばかりにしたら?
人類滅亡はまず国会議員からってね。
にゃんこさんもそう思いません?

そういえば、子供の頃読んだ本に書いてあった。
文明が高度になっていくに従い、人間の脳細胞は単純化していく。
やがて文明が文明自身を壊して、原始時代に戻っていく。
だから近未来の戦争は、石ころを投げ合って戦うようになるだろうって。
こんな本も読んだ。
なんでもロボットがやってくれるので、人間は動く必要がなくなった。
それで体の不要な部分が退化していき、
食べるための器官だけの生き物になってしまった。
しかし食べる器官も非効率、非科学的だということになって退化して、
とうとう一片の細胞だけになってしまった。
このままいくと、案外、あり得るかも。今はその過渡期かもなぁ、
などとつぶやいてみる酷暑の夏の夜。
ああ、今夜も眠れない…。

ーーー芸能ニュースか?
自民党の女衆が集団でおフランスへ「研修」とやらへ行ったとか。
「国会議員って、国民に奉仕する国民の僕(しもべ)なのに、
その僕(しもべ)の血税を使って大名旅行とは、けしからん」
と、みんな怒っている。
そうよねぇ。政治家って国民の目線で政治を行う人のはずだから、
行くなら飛行機も宿も庶民レベルが当然よねぇ。
ね? ジミン芸能プロダクションご一行様。

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客がなんでもやらなければならない時代になった。
人件費の節約だの利便性重視なんていうけれど、
これって企業が客をタダ働きさせてるってことじゃないの。
デパートの一画で、古くから商っていた衣料品店が閉店することになった。
綿製品を低価格で提供するという、
健康を考え家計に思いやりを持つお店で実用重視だったから、
私はよく利用した。
ここでは買った品物は、ずっと無料でレジ袋にいれてくれていた。
下着は他人に見せないよう、別の袋に入れるという配慮をしてくれた。
もちろんレジは人から人へ手渡す従来のスタイル。
閉店はまだ3か月後ということだったが、買いだめしておこうと出かけたら、
常連客達が長蛇の列。
「ここがなくなったら困るねぇ」と、おばさんたちが話している。
下着をいくつも抱えたご老人も、辛抱強く列に並んでいた。
人の手から手へという時代は、そんなに時代遅れでしょうか。
優しさを「心」に刻むって、そんなにメンドクサイことでしょうか。

思えば昔はバスに車掌がいて、切符を手渡してくれていた。
今は乗り降りすべて客任せ。
支払いにまごついた人が、両替をしようと慌てて入れたら、
そこは料金投入口で…。
そうとは知らず「お金が出ないんですが…」と、恐る恐る訴えたら、
ずっと黙って見ていた運転手が、さもバカにしたように、
「ああ、出ないよ。そこは両替する場所ではないから」と。
そうしてつり銭をあきらめて降りていく人を何人も見た。
運転手は「いまどき、現金で支払うなんて」という顔で客を見る。
時代に順応できない人間は、生きている価値がないとでも?
料金投入口と両替投入口を間違える方が悪いって言うけどサ、
それってバス会社の都合で決めたことでしょ。しかも地方地方で違うしね。

いざ、降りようとしたとき、電子マネーの残高が不足していて慌てた私に、
運転手が「事前になぜ入金しなかったのか」と責めた。
焦りつつ不足分を財布から出していると、
「モタモタしたら他の客に迷惑をかける」とグチグチ追い打ちをかけた。
客は2,3人で、ここが終点だってのに。
バスの中で握っていたバス賃の小銭を一つ落としてしまった小学生が、
小声で運転手に伝えたら、「みなさん、こういうずるい子がいるんですよ。
最初から持っていなかったくせに」と、マイクで乗客に知らせた。
動くバスの中で小銭を落とすと、なかなか見つからないんだよね。
子供料金はたかだか100円前後。
乗客はみんな唖然とした。子供は泣きそうになっている。
見かねた乗客が不足分を出してあげたら、運転手は平然と受け取った。
それなのに、
いかにもというあんちゃんが、くりからもんもんの腕をまくり上げて見せたら、
「あ、どうぞ」なんて言って、そのままフリーパス。
弱い人は「乗せてやる」、危ない客は「乗っていただく」ってことか。

セルフレジしかない店では緊張して、それがストレスになる。
客は黙ってセルフレジにカゴを載せ、出てきた金額を払って立ち去る。
もう店員から「ありがとうございます」の言葉を聞くこともなくなった。
なんだか冷たい世の中になったなぁ。
生き物にはすべて感情ってモンがあるんだけどな。
そういえばほんのちょっと前まで、
銀行にお金を預けるとお礼の品物がいただけたが今はない。
洗剤だったりゴミ袋だったり、年末にはポチ袋だったり。
商店では夏にはうちわ、年末にはカレンダーをくれた。
たいしたものでなくても、そういうほのぼのとした繊細さが嬉しかったが、
もうそういうこともない。
ないどころか逆に銀行のおかしな収奪が増えた。
「お客様は神様です」って時代があったんだけど、
そんな時代はもう戻ってこないんだね。
総ロボット化って、ケチ臭くて無愛想で、ちっともスマートじゃない。

客が何でもやらなければならなくなったのは役所もそう。
国民の鼻先にニンジンをぶら下げて、
マイナンバーカードを作れ作れとお国の偉いさんたちは急かせたが、
あれもお国の仕事を国民に肩代わりさせるってことじゃないの?
ニンジンという血税をさも自分のポケットマネーみたいに使いやがって。
わざわざ複雑にして、一体、誰が得するんだろう。
そんでもって今度は、特殊詐欺被害を防止するために、
65歳以上の高齢者口座のATM制限を検討するという。
しもじもの財布に手を突っ込んできて、いやだなぁ。
そういう国会議員さんたちだって、65歳以上の人がたくさんいるのに、
どうするんだろう。いつも「オレさま」風を吹かせている人は、
オレオレ詐欺に引っかからないってこと?
詐欺を心配するなら、マイナンバーカードをなぜ勧めるの?
あれこそ詐欺師に、どうぞ騙してやってくださいといってるようなもんだと、
高齢者の私は思う。不安で仕方がない。
便利ってなんだろう。その便利って誰のための便利なんだろう。
私にはちっとも便利じゃない。得にもならない。

国会はと見れば、年がら年中、
紙の保険証を廃止するの延期するの、いや残せと…。
みんな自分の思惑だけで動いている。
誰もまともな仕事をしていないように見えて仕方がない。
政治家が政治をしないでどうすんのよ。
政治家が国民を脅して惑わせ不安にさせるって、なんなの? この国。
政治家が政治をしないんだったら、
いっそのこと、国会から人間を排除してAI議員ばかりにしたら?
人類滅亡はまず国会議員からってね。
にゃんこさんもそう思いません?

そういえば、子供の頃読んだ本に書いてあった。
文明が高度になっていくに従い、人間の脳細胞は単純化していく。
やがて文明が文明自身を壊して、原始時代に戻っていく。
だから近未来の戦争は、石ころを投げ合って戦うようになるだろうって。
こんな本も読んだ。
なんでもロボットがやってくれるので、人間は動く必要がなくなった。
それで体の不要な部分が退化していき、
食べるための器官だけの生き物になってしまった。
しかし食べる器官も非効率、非科学的だということになって退化して、
とうとう一片の細胞だけになってしまった。
このままいくと、案外、あり得るかも。今はその過渡期かもなぁ、
などとつぶやいてみる酷暑の夏の夜。
ああ、今夜も眠れない…。


自民党の女衆が集団でおフランスへ「研修」とやらへ行ったとか。
「国会議員って、国民に奉仕する国民の僕(しもべ)なのに、
その僕(しもべ)の血税を使って大名旅行とは、けしからん」
と、みんな怒っている。
そうよねぇ。政治家って国民の目線で政治を行う人のはずだから、
行くなら飛行機も宿も庶民レベルが当然よねぇ。
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