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修験

富士塚
05 /13 2022
円錐形の独立峰・富士山

古代から人々は、
頂上に万年雪を乗せた優美な姿に心を寄せ、神の山と崇めてきた。

しかし時には大地を揺るがせ火を吹いて周囲を破壊し尽くすから、
その偉大な力を祟りと感じ、恐れおののき、ひれ伏してきた。

で、私は長いこと、
この「崇(あが)める」「祟(たた)る」の漢字を混同していて、

ある日、あれ?と思ったんです。

よく見ると、「崇める」「祟る」

「宗」は物事の根本。尊ぶなどの意。「示」は訓示、威を示すなどの意。

これを富士山になぞらえたら、よくわかったんです。

つまり、山は神さまの住むところとされていて、人々が「崇める」、
ところがその敬う心を忘れたら、たちまち神の逆鱗に触れて「祟る」。


※でも西洋では山は悪魔が住むところなんだそうですね。

こちらは富士のふもとの縄文遺跡「大鹿窪(おおしかくぼ)遺跡」です。

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静岡県富士宮市柚野大鹿窪

縄文草創期の集落跡で、
約1万3000年前の噴火のときの溶岩流の上に出来たそうです。


ドカンと火を吹いて溶岩が流れてくるところにわざわざ住むって、
特別のメリットがあったということでしょうか。

ここが発見されたとき、私はすぐ飛んでいきましたよ。

定住集落跡として
日本最古級のもので、平成20年に国の史跡になっています。

私の写真では富士山はちょびっとなので、こちらをご覧ください。

ここの縄文人たちは、朝な夕なにこのお山を崇めていたと思います。

「国の史跡 大鹿窪縄文遺跡」

昔から富士山周辺には新興宗教が集まるといわれてきました。
富士山の神威にあやかろうとしてのことでしょうか。

ですが、この富士信仰はちょっと違います。

なにしろ富士山そのものがご神体で、そこに登ること自体が信仰なので。

古今、いろんな人が登りました。

修験の開祖といわれる飛鳥時代の役小角(えんのおづぬ)は、
配流先の伊豆から富士山頂へ飛翔して、一夜のうちに帰って来たとか。

烏天狗だったのか!

役小角は鉄下駄を履いていたそうです。
でもこちらは富士宮市の若者たちが、力比べのとき履いた鉄下駄です。

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静岡県富士宮市大中里青見丘路・丘路八幡宮

室町時代には「末代上人」が出てきます。
この人は富士の登山口で一番古い「村山口」を開いた修験者と言われています。

この村山修験の集団は、
当時の駿河の支配者・今川氏の間者(隠密)だったとの説も。

反対側の「吉田口」の御師の中には、
甲斐の武田氏の間者(スッパ)がいたという話も。

さて、話を戻すと、
戦国時代から江戸初期には、長崎出身の「角行」という行者が出ます。
伝説上の人物との説もありますが、どうなんでしょう。

この人は富士の人穴という溶岩洞窟で千日修行ののち往生。

人穴です。富士の西麓にあることから、ここを西の浄土といいます。

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静岡県富士宮市人穴

この穴の中で角材の上で修行したので、
「角行(かくぎょう)」という行名を与えられたそうです。


洞窟は母の「胎内」であり、「他界への通路」

だからそこでの入滅は、
死ではなく、「擬死再生の場」、生まれ変わる場とされていました。

今は中に入れません。

角行のあとに出てきたのが、
三重県出身の「食行身録(じきぎょうみろく)です。

身録、63歳の時、富士山7合5勺目の烏帽子岩で厨子に入って断食。
35日目に入定した。

角行の往生から約100年後のことだったそうです。

江戸に「富士塚」が現れるのは、
この身録入定の「46年後」のことだそうです。

修験って、不思議な世界だなあと思います。

こちらは「食行身録」の流れをくむ富士山先達です。
頭に晒し木綿の「宝冠」をつけています。

富士講研究の第一人者・岩科小一郎氏によると、
左の人は「七五三かぶり」、右の人のが「宝冠かぶり」だそうです。

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「富士講の歴史」岩科小一郎 名著出版 昭和59年

著者は本の中でこうおっしゃっています。

「先達はただ一心に人々の救済のために努める人。
1紙1銭たりとも自己収入を得てはならぬという身録の教えを守り、
身銭を切り、そのために家が傾くと言われた。


行衣は初山(初登山)に着たものを1代で着通す。
20年、30年着たものにつぎを当てるから、柔道着のように厚くなる」

「お山ではすぐに足袋が切れる。
そこである行者が思案した末、裸足で登り、歩き方を会得。
以来、足袋が破れなくなったという。

裸足で富士溶岩の上を歩くとは正気の沙汰ではないが、
それが修行というものである」


「人々の救済のために努め、1紙1銭たりとも自己収入を得てはならない」って、

今どきの政治家に聞かせてやりたいなぁ。

議員辞めても新幹線代、くすねていた小者がいたし、
今日はまた国会の議長が「歳費は月100万円しかもらってない。
上場会社の社長は1億は必ずもらうのに」なんて、たわけたことを…。

国は国で国交省の統計不正が5兆円
不透明コロナ支出が16兆円だと! ((((;゚Д゚)))))))

国から大物、小者、辞めた者までどいつもこいつも、ッたく!

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次郎長親分も怒ってます。

頭丸めて裸足で富士山に登って来い!

こちらは丹沢山開きのときの修験の方々です。

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ご近所の真言宗醍醐派 三宝院末の火渡りです。

ソワタヤ ウンタラター カンマン

境内にリズミカルなマントラが響きます。

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京都・醍醐寺の修験の方々です。

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雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。