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富士塚から富士山への道

富士塚
05 /04 2022
ゼロm地帯に立つ「鈴川の富士塚」。
かつてこれに隣接して吉原湊があり、「見付宿」があった。

その後、自然災害で宿場は内陸部へ移転するが、
湊と富士塚は残った。

江戸時代も半ばになると、街道の整備や交通の発達などで、
富士山登拝への道はいろいろできた。

それを地図上で追ってみます。ちょっと昔の地図です。

黄色い線は下の地図の線と繋がります。
これが「富士塚から富士山頂への道」です。

富士信仰の開祖・角行が往生を遂げた「人穴遺跡」は、もっと上にあります。

img20220428_11594765 (2)

下の地図の青い星印が、
「鈴川の富士塚」と「吉原湊」「見付宿」があったところ。
その青い星印の左右に延びているのが
「近世の東海道」。

それに並行して「東海道本線」。左の茶〇が「JR富士駅」です。
今はさらに「東海道新幹線」が走っています。

青い星の上に「島田村」とあります。
その上あたりが移転した「新吉原宿」。そこで右からの道と交差していますが、その道が「中世の東海道」です。

東からの登山客が来たのはこの道。
直進すれば、「富士川渡船場」(ピンクの〇)にぶつかります。

富士川の渡船場跡です。向かい側の橋のたもとにあるのが水神の森

img20220430_18434916 (2)

「東海道名所図会」に描かれた「富士川渡船場」です。
駿陽張安・画 赤〇が水神の森

この「東海道名所図会」は約30人の絵師によって描かれています。
img20220502_12120682 (2)img20220502_12120682 (6)
    
この渡船場は西からの登山客の入り口でした。

ここから「空色の道」を行くと、
私の父の生家だった「曽我八幡宮」(紫の〇)です。

富士登山へ行く途中、八幡宮に立ち寄った京都からの客。大正時代。

曽我八幡

そこから黄色の道をたどると「富士山本宮浅間大社」(赤丸)

さらに進んだ方角に、表登山口の「村山口」がありました。

img20220428_11583854 (2)

みなさまになんとかわかっていただきたくて、
私、一生懸命なんですけど、ちょっとややこしかったですかねぇ。

この富士塚から登る人は少なかったと思いますが、
日頃から交流があった伊豆の漁師や海岸伝いに船で来た人たちは、
ここから歩き出したと思います。


ご用とお急ぎのない方は、
富士宮市がまとめた登山道の道しるべの数々をどうぞ!

「道しるべ」

せっかくですから、この近くにある力石を2つお見せします。

塚のすぐ近くです。

名前がいいですよ。
「三四軒屋・龍王神社」。

「この石は集落の若者たちが力比べで持った石で、重量は106.2㎏」

ここの若者たち、力石で体力をつけて富士登山に臨んだのかも。
のちの青年団も富士登山を体力増進と親睦にしていましたから。

平成22年の建立です。

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静岡県富士市宮島三四軒屋 

もう一つはこちら。
新幹線・新富士駅のすぐ近くにあります。

「昔の祭りなどで若者が力自慢で持ち上げた石。
昭和62年の天王祭「重量あて」のとき量ったら
114㎏であった」

平成元年建立。この前年に新幹線新富士駅設置。

CIMG1243.jpg
富士市川成島・浅間神社

龍王神社の石もこれも、通常見かける楕円形の力石ではない。
もしこうして保存がなされなければ、きっと捨てられていたと思います。

人々の記憶と愛着のたまものですね。

ついでに、こんなものもお見せしちゃいます。
すぐ近くの
「毘沙門天のだるまさん」です。

ここは日本三大だるま市の一つなんです。

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  値切る声聞いてダルマが眉を寄せ   雨宮清子

ふと口を突いて出た一句。
当時あった仏教の「大法輪」という雑誌に載りました。\(^o^)/

掲載誌が出てきたので、挿絵を載せます。

雑誌の発行年を見たら、あれま、作ったのは28歳の時。
5歳と1歳の子供を抱えて、東京から転居してきたばかりのときでした。
若かったなぁ


img20220504_13593354 (2)

で、だるま市の写真、わざとモノクロで出したわけではないんですよ。

記者時代の写真で、当時の県内版はまだモノクロだったので。
カラーで撮ってモノクロに焼いていました。


これも一つの歴史ですね。

今回も盛りだくさんで。郷土愛のなせる技とお許しあれ。

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雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。