雑感です
世間ばなし
=追記です=
本日、当市で2例目の病院関係者の感染がでてしまいました。
私が定期的に通院している病院です。
なぜ迅速な外出規制などの緊急措置をしないのでしょうか。
都会から田舎の実家へどんどん帰省者が来ます。
陽性者がいれば、どんどん拡散されます。
2月に政府が用意すると言っていたマスクも不足のまま。
人工呼吸器も間に合わない。生活保障もまとまらない。
抽象的な会見ばかりで、無策状態が2か月も続いている。
やっと出てきたのが全世帯に布マスク2枚支給。
とっくに自前で作ってますよ(怒)
たかがマスク2枚にかかる郵送代やら手間賃やら考えたら、なんともはや…。
それにいろんな人の手を経て配達されるマスクが、
ウィルスを運んでくるかもしれないというのに。
絶望的ー。
ーーーーー◇ーーーーー
当地の新型コロナ感染者はまだ4人だけ、
と、なんとなく安心していましたが、やっぱり出てしまいました。
5人目の感染者は、感染症指定機関の看護師さん。
家族3人も感染。発熱のある状態で多数の透析患者と接触。
怖い状況になりました。
でも看護師さんを責められません。
不採算医療、儲からない治療は切り捨て。
利益追求を病院に強いた独立採算制のツケ。
その足腰の弱さが出てきたのでは、と素人ながら思いました。
私事ですが、私もその儲からない治療を受けている患者の一人です。
私はガンの手術で足の付け根のリンパ節を切除しています。
それからもう35年ほどたちます。
再発もなく、なんの支障もなく、ガンガン登山も仕事もやってきました。
ところが今から10年ほど前、
力石の調査の折、ムカデに噛まれ左足にリンパ浮腫を発症。
これはムカデなどの強い毒で、もろくなったリンパ管からリンパ液が漏れて、
足をパンパンに腫らせてしまう病気です。
実は、これを診てくれる病院を探すのに苦労しました。

10年前は、病名を知らない医者がほとんどで、
「ムカデに噛まれてそんなになるわけがない」と笑う医者もいましたが、
その誤診のせいで蜂窩織炎になった。
公立病院でも、
「動脈血栓かも」と言われて正確な病名がつかない。
切羽詰まってネットで探したら、自分と同じ症例が出てきて、
それが「リンパ浮腫」だった。
今度はリンパ浮腫の病院を夢中で検索。
やっと診療内容に「リンパ浮腫」の文字がある病院を見つけて受診。
でもなぜかマッサージ師を紹介されただけ。
言われるままに訪ねたものの不快な経験をしたため、
それからまた、自力で病院探しです。
遠方でしたが、専門医のいる病院を見つけて受け入れていただき、
ようやく治療にこぎつけて、現在に至っています。
今の病院にたどり着いて、適切なストッキングの指示を受けたおかげで、
腫れた足は落ち着き、
今は右足に比べて2cm差ほどの太さで収まっています。
生涯、ストッキングは手放せませんが、
おかげで力石調査は支障なく続けてこられました。
でも、治療といっても現状維持ができているかを確認して、
その都度、適切な圧迫ストッキングの指示を出すだけですから、
病院はまったく儲かりません。
それでも担当医師はにこやかに診てくださいます。
この医療用ストッキングは医師の指示書がなければ購入できないので、
必ず受診しなければならないのです。
なので予約の日は一日がかりでもありがたく通っています。
医療を「儲かる」「儲からない」で選別されて切り捨てられると、
この病気の患者は象のようにパンパンの足になって動けなくなります。
「不採算医療」、
嫌な言葉です。悲しすぎます。間違っていると思います。
そのしわ寄せは患者にきますが、
最も害を被っているのは、医療関係者だと思っています。
人件費削減で看護師さんも医師も多忙を極めて、
ちょっとの熱では休めない状態ですから。
発熱したまま勤務していたこの方は、責任感の強い方なんでしょう。
下の写真は、戦争末期の1944年、米軍の20回にも及ぶ大空襲で
焼け残ったクスノキです。焼夷弾の雨に焼かれたものの、
3年後に炭化した幹から芽吹いたそうです。
今も病院の前で、黙って世相を眺めています。
つらい目に遭っても何度も起き上がってくる私を友人たちは、
「悪運が強い人」と冷やかします。
だからでしょうか。私はこの木と自分を重ねて見てしまうんです。

今、東京や神奈川から田舎の祖父母の家にやってくる孫や、
帰省の学生さんが増えました。
感染した看護師さんも帰省した子供からの感染が疑われています。
これからどうなるか、わかりません。
でも私にはなんだかこう思えて仕方がありません。
効率や利潤の追求、何でもお金に換算する価値観、目先の損得が第一で、
基礎学問や哲学などの即効性のないものは切り捨てる…、
そういう目に見えるものだけを追求してきたグローバル資本主義が、
目に見えない新型コロナウィルスに襲撃されてあえいでいる。
門外漢が偉そうに、とお叱りを受けるかもしれませんが、
そんなことを考えてしまいました。
どうかみなさまも十分お気をつけください。
私もがんばります。

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本日、当市で2例目の病院関係者の感染がでてしまいました。
私が定期的に通院している病院です。
なぜ迅速な外出規制などの緊急措置をしないのでしょうか。
都会から田舎の実家へどんどん帰省者が来ます。
陽性者がいれば、どんどん拡散されます。
2月に政府が用意すると言っていたマスクも不足のまま。
人工呼吸器も間に合わない。生活保障もまとまらない。
抽象的な会見ばかりで、無策状態が2か月も続いている。
やっと出てきたのが全世帯に布マスク2枚支給。
とっくに自前で作ってますよ(怒)
たかがマスク2枚にかかる郵送代やら手間賃やら考えたら、なんともはや…。
それにいろんな人の手を経て配達されるマスクが、
ウィルスを運んでくるかもしれないというのに。
絶望的ー。
ーーーーー◇ーーーーー
当地の新型コロナ感染者はまだ4人だけ、
と、なんとなく安心していましたが、やっぱり出てしまいました。
5人目の感染者は、感染症指定機関の看護師さん。
家族3人も感染。発熱のある状態で多数の透析患者と接触。
怖い状況になりました。
でも看護師さんを責められません。
不採算医療、儲からない治療は切り捨て。
利益追求を病院に強いた独立採算制のツケ。
その足腰の弱さが出てきたのでは、と素人ながら思いました。
私事ですが、私もその儲からない治療を受けている患者の一人です。
私はガンの手術で足の付け根のリンパ節を切除しています。
それからもう35年ほどたちます。
再発もなく、なんの支障もなく、ガンガン登山も仕事もやってきました。
ところが今から10年ほど前、
力石の調査の折、ムカデに噛まれ左足にリンパ浮腫を発症。
これはムカデなどの強い毒で、もろくなったリンパ管からリンパ液が漏れて、
足をパンパンに腫らせてしまう病気です。
実は、これを診てくれる病院を探すのに苦労しました。

10年前は、病名を知らない医者がほとんどで、
「ムカデに噛まれてそんなになるわけがない」と笑う医者もいましたが、
その誤診のせいで蜂窩織炎になった。
公立病院でも、
「動脈血栓かも」と言われて正確な病名がつかない。
切羽詰まってネットで探したら、自分と同じ症例が出てきて、
それが「リンパ浮腫」だった。
今度はリンパ浮腫の病院を夢中で検索。
やっと診療内容に「リンパ浮腫」の文字がある病院を見つけて受診。
でもなぜかマッサージ師を紹介されただけ。
言われるままに訪ねたものの不快な経験をしたため、
それからまた、自力で病院探しです。
遠方でしたが、専門医のいる病院を見つけて受け入れていただき、
ようやく治療にこぎつけて、現在に至っています。
今の病院にたどり着いて、適切なストッキングの指示を受けたおかげで、
腫れた足は落ち着き、
今は右足に比べて2cm差ほどの太さで収まっています。
生涯、ストッキングは手放せませんが、
おかげで力石調査は支障なく続けてこられました。
でも、治療といっても現状維持ができているかを確認して、
その都度、適切な圧迫ストッキングの指示を出すだけですから、
病院はまったく儲かりません。
それでも担当医師はにこやかに診てくださいます。
この医療用ストッキングは医師の指示書がなければ購入できないので、
必ず受診しなければならないのです。
なので予約の日は一日がかりでもありがたく通っています。
医療を「儲かる」「儲からない」で選別されて切り捨てられると、
この病気の患者は象のようにパンパンの足になって動けなくなります。
「不採算医療」、
嫌な言葉です。悲しすぎます。間違っていると思います。
そのしわ寄せは患者にきますが、
最も害を被っているのは、医療関係者だと思っています。
人件費削減で看護師さんも医師も多忙を極めて、
ちょっとの熱では休めない状態ですから。
発熱したまま勤務していたこの方は、責任感の強い方なんでしょう。
下の写真は、戦争末期の1944年、米軍の20回にも及ぶ大空襲で
焼け残ったクスノキです。焼夷弾の雨に焼かれたものの、
3年後に炭化した幹から芽吹いたそうです。
今も病院の前で、黙って世相を眺めています。
つらい目に遭っても何度も起き上がってくる私を友人たちは、
「悪運が強い人」と冷やかします。
だからでしょうか。私はこの木と自分を重ねて見てしまうんです。

今、東京や神奈川から田舎の祖父母の家にやってくる孫や、
帰省の学生さんが増えました。
感染した看護師さんも帰省した子供からの感染が疑われています。
これからどうなるか、わかりません。
でも私にはなんだかこう思えて仕方がありません。
効率や利潤の追求、何でもお金に換算する価値観、目先の損得が第一で、
基礎学問や哲学などの即効性のないものは切り捨てる…、
そういう目に見えるものだけを追求してきたグローバル資本主義が、
目に見えない新型コロナウィルスに襲撃されてあえいでいる。
門外漢が偉そうに、とお叱りを受けるかもしれませんが、
そんなことを考えてしまいました。
どうかみなさまも十分お気をつけください。
私もがんばります。

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