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赤きくちびる…

古典芸能
04 /08 2016
稚児舞のお話の続きです。

開始の3時半ちょっと前に再び静岡浅間神社へ。
お天気が味方してくれたんですね。

舞殿の周辺には、すでに大勢の人が集まっていました。
撮影ポイントには各テレビ局と新聞社、
それにアマチュアカメラマンたちが陣取っていて、もう入る余地がない。


人の肩越しに撮るしかないけど、なんとかがんばろうと、
改めてデジカメを見ると、なんと電池切れのオレンジランプ。
途中で赤ランプになったけど、なんとか最後の舞まで撮りました。

初めに四方を清める舞「振鉾(えんぶ)」です。
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拝殿から一歩踏み出した途端、稚児の表情がグッと引き締まり、
実に神々しい。
午前中に見せていたあのおどけた笑顔がうそみたいです。

次は「納曽利」(なそり)です。
通常は二人で舞うもので、雌雄の龍が遊ぶ様を模した舞です。
ですが、ここでは一人で舞います=「落蹲」(らくそん)。
童舞のときは面はつけません。

CIMG3137.jpg

足の運びをご覧ください。この稚児さんはとても上手で、
躍動感と優美さを非常によく表現していました。
ひらりと身をかわして空を舞うところを撮りたかったのですが、
捉えられませんでした。残念!

CIMG3140.jpg

前のおじさんの腕とその前のおじいさんの白髪頭が邪魔でねえ…。
イラッ!

「安摩(あま)」の舞です。
周囲から「女の子かしら?」の声。いえいえみんな男の子です。
この子たち、普段は踊りとは縁のない普通の小学生ですが、
すべての舞、10日ほどで会得したそうです。恐るべし!

CIMG3143.jpg

優雅に舞っているところへ爺と婆が登場します。
こちらは爺。婆は真っ赤な大きな舌をべろっと出しています。

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「二の舞(ずじゃんこ舞)」
滑稽なしぐさで稚児を笑わせようとしますが、稚児は笑いません。
爺と婆はすごすごと退場します。

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「還城楽(げんじょうらく)」です。
蛇を好んで食べるという中国西域の人が、
蛇を見つけて歓喜する様を表現した舞です。
せまい舞台で、しかも重たい衣装なのに美しく見事に飛び上がりました。

思わずオオーッ!
左端の鉾持ちの少年たちにも拍手を送りたいですね。

CIMG3150.jpg

手に持っている輪のようなものが蛇。
CIMG3154.jpg

最後が「太平楽」です。
太刀や鉾を持って勇壮に舞います。
でも稚児らしく可愛らしいですね。

CIMG3158.jpg

中国・漢の高祖と楚の項羽が催した酒宴で、
項荘と項伯の二人の武将が剣舞を披露した故事を模した舞です。

CIMG3157.jpg

花のもと袖ひるがえし稚児の舞う
           赤きくちびる固く結びて
  雨宮清子
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雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞