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梅が島新田の神楽とチキドン

古典芸能
06 /15 2014
今日は気分を変えて、神楽です。

静岡県の真ん中あたりを流れる河川の上中流域には、
神楽や田遊びといった伝統的な民俗芸能が残っています。
力石はもちろんですが、私はこういうのも好きなんです。

まずは安倍川上流の「梅が島新田神楽」。
梅が島は静岡の奥座敷、金山と温泉で有名なところです。

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初午の日、新田集落の人たちによって山の上の稲荷神社と公会堂で行われます。
伊勢神楽系の「駿河神楽」です。

特徴は湯立神事と反閇(へんばい)。反閇とは、陰陽師の安倍清明が
創作したといわれる星形の敷物「清明判」の上で、
北斗七星の動きと同じ動きをして足を踏み鳴らすことです。
地下の悪霊を封じ込めるわけです。相撲の四股を踏むのも同じです。

CIMG1165.jpg

面です。
中学生も舞います。初々しいです。

下の写真は、「チキドン」です。
神楽の合間に家々を訪れます。
家に福を呼び込む門付け芸です。
子供が泣きだしてしまうところは、「なまはげ」に似ています。


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この「福の神」たちを先導する鉦や太鼓が,
「チキドンドン」と聞こえるところから、「チキドン」と呼ばれているそうです。

新田集落の方々のご先祖は、梅が島の日影沢金山からの移住者です。
明るくて芸達者、なによりも人を楽しませることが大好きな方たちです。

この日はおかみさんたちが打ったお蕎麦をいただきました。
たくさんの福もいただいて、心身ともにリフレッシュできました。
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雨宮清子(ちから姫)

昔の若者たちが力くらべに使った「力石(ちからいし)」の歴史・民俗調査をしています。この消えゆく文化遺産のことをぜひ、知ってください。

ーーー主な著作と入選歴

「東海道ぶらぶら旅日記ー静岡二十二宿」「お母さんの歩いた山道」
「おかあさんは今、山登りに夢中」
「静岡の力石」
週刊金曜日ルポルタージュ大賞 
新日本文学賞 浦安文学賞