日本一の力持ち「卯之助」の石にも…
盃状穴
「穴」は奥が深い。な~んてダジャレを言っている場合ではないですよね。
でも、たかが石ころでも穴ぼこでも、こだわり始めると面白くて病みつきになります。
いつもコメントをくださる「s.h.様」も、とうとう
「鵜の目鷹の目で探してみることにします」などと口走るようになってしまいました。
さて、本日もまた盃状穴です。
三ノ宮卯之助という力持ち界の王者も出てまいります。
まずは、これから。

東京都足立区入谷・氷川神社の力石です。58×38×28余㎝
まるでコンパスで計ったみたいにきれいな円ですね。
縄文人は石に穴を開けるとき、石面に砂を置いて小石で擦ったそうです。
ヤスリの原理ですよね。盃状穴もそんなふうにして開けたんでしょうか。
これは鹿児島県鹿児島郡十島村平島「オーニワ」の力石です。

35×32×25㎝ 写真提供/十島村教育委員会
オーニワというのは、盆踊りなどをする広場のことだそうです。
「もとは二つあって、青年たちがもちあげて力を競った。
盃状穴で子供たちが木の実や巻貝を割ることもある」(平島・下野敏見氏談)
こちらは、神奈川県川崎市川崎区大師駅前・若宮八幡神社の力石です。
65×34×25㎝

立派な刻字があります。正直、この石には穴を穿って欲しくなかったですね。
刻字です。
「さし石 大木戸 仙太郎 岩附 卯之助 當所 伊之助 指之」
この石は仙太郎、卯之助が差した石を後年、伊之助が差し挙げ名前を追記した石です。
江戸力持番付の東の大関・卯之助が差した由緒ある石に、伊之助が挑戦したわけです。
さて、卯之助です。
卯之助の出身地は武州岩附藩三野宮村(現・埼玉県越谷市大字三野宮)。
このことから、卯之助の石には、「岩附」「三野宮」「三ノ宮」の刻字が見られます。
卯之助と卯之助の持ち石のことは稿を改めてご紹介します。
とにかくダントツの力持ちなので、一口では語りきれません。ここでは、
今年、越谷市の有形文化財・歴史資料に指定された6個のうちの1個をお見せします。

越谷市越ケ谷・久伊豆神社。 78×46×28㎝
「奉納 五十貫目 天保二辛卯年四月吉日 三ノ宮卯之助持之 本町 曾田権四郎」
注連縄を締めて卯之助神になり
雨宮清子
同じものを絵に描いたものがこれ。

画/酒井 正氏
「卯之助」を尋ねて初夏に染まるまま
斎藤呆人
※資料/「新発見・力石」 高島愼助・斎藤保夫 岩田書院 2010
「九州・沖縄の力石」 高島愼助 岩田書院 2009
でも、たかが石ころでも穴ぼこでも、こだわり始めると面白くて病みつきになります。
いつもコメントをくださる「s.h.様」も、とうとう
「鵜の目鷹の目で探してみることにします」などと口走るようになってしまいました。
さて、本日もまた盃状穴です。
三ノ宮卯之助という力持ち界の王者も出てまいります。
まずは、これから。

東京都足立区入谷・氷川神社の力石です。58×38×28余㎝
まるでコンパスで計ったみたいにきれいな円ですね。
縄文人は石に穴を開けるとき、石面に砂を置いて小石で擦ったそうです。
ヤスリの原理ですよね。盃状穴もそんなふうにして開けたんでしょうか。
これは鹿児島県鹿児島郡十島村平島「オーニワ」の力石です。

35×32×25㎝ 写真提供/十島村教育委員会
オーニワというのは、盆踊りなどをする広場のことだそうです。
「もとは二つあって、青年たちがもちあげて力を競った。
盃状穴で子供たちが木の実や巻貝を割ることもある」(平島・下野敏見氏談)
こちらは、神奈川県川崎市川崎区大師駅前・若宮八幡神社の力石です。
65×34×25㎝

立派な刻字があります。正直、この石には穴を穿って欲しくなかったですね。
刻字です。
「さし石 大木戸 仙太郎 岩附 卯之助 當所 伊之助 指之」
この石は仙太郎、卯之助が差した石を後年、伊之助が差し挙げ名前を追記した石です。
江戸力持番付の東の大関・卯之助が差した由緒ある石に、伊之助が挑戦したわけです。
さて、卯之助です。
卯之助の出身地は武州岩附藩三野宮村(現・埼玉県越谷市大字三野宮)。
このことから、卯之助の石には、「岩附」「三野宮」「三ノ宮」の刻字が見られます。
卯之助と卯之助の持ち石のことは稿を改めてご紹介します。
とにかくダントツの力持ちなので、一口では語りきれません。ここでは、
今年、越谷市の有形文化財・歴史資料に指定された6個のうちの1個をお見せします。

越谷市越ケ谷・久伊豆神社。 78×46×28㎝
「奉納 五十貫目 天保二辛卯年四月吉日 三ノ宮卯之助持之 本町 曾田権四郎」
注連縄を締めて卯之助神になり
雨宮清子
同じものを絵に描いたものがこれ。

画/酒井 正氏
「卯之助」を尋ねて初夏に染まるまま
斎藤呆人
※資料/「新発見・力石」 高島愼助・斎藤保夫 岩田書院 2010
「九州・沖縄の力石」 高島愼助 岩田書院 2009
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