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力の人生・浪速の長州力

力石のブログなので、年の終わりはやっぱり力持ちで〆ていきます。

数少ない日本の力持ち力士の一人、
浪速の長州力さんの登場です。還暦まであと2年の58歳。
一昨年、腰を痛めて「力の限界です」とおっしゃっていた浪速さんですが、
昨年復活。さらに今年も果敢に挑戦。

「力の人生」継続中です。

今年8月、岡山県総社市の「力石総社」に参加。
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力石総社のマスコットキャラクターから、
「あげれるもんならあげてみい!」との挑戦を受けて、浪速さん「ヨッシャ!」

1浪速の
岡山県総社市・総社宮

うぎゃアアアー!

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浪速さんは兵庫県尼崎市で、
トレーニングジム「夢念道場」を経営しています。
長年、各地の力持ち大会に参加。輝かしい成績の持ち主です。

福島県須賀川市・菅船神社の「太郎石持上げ大会」では、
3連覇を果たしました。太郎石は100㎏もあるんです。

その様子をテレビで放映。ゲストの安藤美姫さんがびっくりしています。

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福島県須賀川市塩田西清水・菅船神社

京都・醍醐寺の「五大力 餅上げ奉納」では、ご夫婦揃って優勝。
奥さまはすらりとした美人ですが、力があるんです。

島根県雲南市吉田町の観音堂での「餅さし行事」にも毎年参加。
この行事は五穀豊穣を願うもので、雲南市の無形民俗文化財です。
ちなみに吉田町はかつて和鉄生産の中心地として栄えたところだそうです。

この餅さしは、45Kgの餅を片手で何回挙げられるかを競うもので、
この年の優勝者は介護士の若者。浪速さんは惜しくも準優勝でした。

先日、この雲南市のお隣の飯南町のお米を買ったんです。
今日、桜えびの炊き込みご飯にしたら、これがまたすごくおいしい。
このあたりは、お米のおいしいところなんですね。

あまりの気迫に撮影者がめまいを起こしたのか、建物が傾いでいます。
浪速の
島根県雲南市吉田町上山・善福寺観音堂

下の写真は、兵庫県龍野市の「野見宿禰・力自慢競争」での浪速さんです。

野見宿禰(のみのすくね)」というのは、日本書記にも出てくる力持ちです。
出雲国(島根県)出身で、大和国の大力「当麻蹴速(たいまのけはや)」と
天皇の前で相撲をとって勝った相撲の元祖です。

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「大和名所図会」巻之三

「力自慢競争」はそれにあやかり、
野見宿禰神社のある龍野市で行われているのです。
現在は米俵を使って力量を競っています。

左は去年の浪速さん。米俵と抱き合って、気を集めて。
成功するかどうかの決め手は、ここでのタイミングに掛かっています。 
右は今年です。呼吸を整えて腹に力を入れて、一気に上げます。

「俵は80㎏あります。太短くて柔らかいので上げにくい」と浪速さん。
若いお嬢さんたちが真剣に見ています。

龍野 の2浪速
「たつのふるさとフェスタ」会場にて

私は2年前、浪速さんご夫妻と岐阜の大江誉志さんご夫妻、
それに大江さんちの愛犬さくらちゃんと共に、
「力持ち」が行われる姫路市天満の神明・蛭子神社へやってきました。

姫路市の無形民俗文化財に指定されている両神社の力持ちは、
秋祭りの行事として、地元の若者たちが大勢参加します。
地元民以外は参加できないという厳しい決まりがあるため、
浪速さんたちは祭りの合間に担がせていただくことになりました。

このとき、大江さんが、
誰にも持てないかった「上がらずの石」を見事に上げました。

下の写真は、翌年、一人で参加した浪速さんです。
尊敬する天満の世話人の三木氏からいただいたまわしをしめて…。
誰も見ていなくたって浪速さんにとって晴れの舞台です。ただ黙々と集中して。

石上げは孤独なスポーツです。
それにひたむきに挑む人は、孤高の人であります。

蛭子姫路
兵庫県姫路市天満・蛭子神社

浪速の長州力さんも岐阜の大江誉志さんも、
そして、そのお仲間の「東海力石の会」の皆さまも私も、
今年もまた一年、「力石」に明け暮れました。

来年は大正・昭和の力持ち力士・神田川徳蔵の
「力」に込めた人生とその功績にせまってまいります。

みなさま、良いお年を!


※写真提供/浪速の長州力氏

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東海力石の会

本日、岐阜在住の大江誉志さんから特注のTシャツが届きました。
なんと、プレゼントしてくださったんです!!

これです。胸に「東海力石の會」と書かれています。

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大江さんは、
NPO法人日本ロシアンケトルベル協会のインストラクターですが、
極真空手の有段者でもあります。

ケトルベルを使って。


バーベルを使って。


そして私と同じように「力石に魅せられて」、
とうとう力石の同好会を作ってしまったのです。

仕事の合間に、お仲間の方々と各地の力持ち大会へ出場し、
地域のみなさまと熱い親交を続けています。

「東海力石の会」のみなさまです。
1東海力石の会
向かって左端が大江さん。

こちらは姫路で、誰も担げなかった大石を挙げたときの大江さんです。
このときは浪速の力持ち浪速の長州力さんと私も同行しました。

大江さんは静岡県出身の奥さまと愛犬さくらちゃんを伴い姫路入りしました。
地元の若者たちや大江さん、浪速の長州力さんの力技を見せていただき、
もう凄すぎて、言葉になりませんでした。



大江さんと仲間たちが作る「東海力石の会」は、力石と男たちの熱いホームです。
リンクに貼ってあります。ぜひ、ご覧ください。

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3東海力石の会

私も「力」のTシャツで、ポーズをとってみました。
セルフタイマーで汗だくで…。といっても、この程度ですが…。

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いただいた力を背負って これからもがんばります!

※写真などは「東海力石の会」さまからお借りしました。

現代の力持ち

本日は現代の力持ちをご紹介します。

このブログにもご登場いただいている岐阜在住の大江誉志さんです。
極真空手の有段者。
現在はNPO法人日本ロシアンケトルベル協会
インストラクターとして活動しています。

私、大江さんのファンなんです。



石川県小松市 菟橋神社「西瓜祭り」の盤持ち大会。  提供/大江誉志氏
北陸などでは力石のことを盤持石といいます

京都・醍醐寺「餅上げ力奉納」

由比の力石、またまたお休みして臨時のお話です。

京都・醍醐寺へ行ってきました。
目的は、「五大力尊仁王会(ごだいりきそん・にんのうえ)」で行われる
「餅上げ力奉納」

夜明け前に家を出て一番の新幹線に乗り、ようよう京都駅へ。
駅前から乗ったバスは、30分後に醍醐寺の真ん前に到着。
「あそこは寒いよ~」と言われてきたけれど、汗ばむほど暖かい。

早速、霊宝館に入って、
絵画や書、国宝の薬師三尊五尊の明王を拝観。
そこから今度は三宝院を訪れて、お庭を拝見しました。

国宝・表書院から見た「三法院」のお庭です。
玄関、唐門、書院と国宝だらけ。さすが世界文化遺産のお寺ですね。
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京都府伏見区醍醐東大路町

3個の石で賀茂川のさまざまな流れを表現した「賀茂の三石」
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微かな滝の音。美しい砂。ずっと座っていたくなります。

美しいお庭と重厚なお部屋を堪能したあと門の外へ出ると、
参道は人の波。その波に飲まれつつ、
「五大力尊」と染めた幟のはためく間を歩き、仁王門へ。

国宝・五重塔です。
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お接待の宇治茶をいただきながら見上げる五重塔。至福のひとときです。

餅あげが行われる金堂前に巨大なお餅が並んでいました。
壮観です。

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柴燈護摩道場では護摩を焚いています。
読経の声が境内に満ち満ちています。ここにもお餅がありました。

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今はどうなのかわかりませんが、
昔は護摩の灰には災難除けのご利益があるといわれ、
灰を大切に持っていたそうですが、
これを悪用したのが江戸時代、峠などに出没したゴマのハエです。

ただの灰をご護摩の灰だと偽って旅人に売りつけ金を強奪。
蝿みたいにぶんぶんまとわりつくので、ハエになったそうで…。
「災難除けの灰」で災難が降りかかるなんて、ブラックユーモアですね。

信者さんたちが御影(みえい)を求めて行列を作っています。
御影とはその人に影のように付き添い守ってくれるお札だそうです。

正午きっかりに、餅上げ力奉納が始まりました。

女子の部でチャンピオンになった人です。餅の重さは90㎏
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余裕の笑顔です。
ニコッとするたびに見物人がどよめきます。
終了後はマスコミ各社に囲まれて、ヒーローインタビューを受けていました。

男性チャンピオンです。餅の重さは150㎏
男性出場者約40名のトップバッターとなり、マスコミのカメラに囲まれての挑戦。
どうやら出場者の3番目までを、舞台にマスコミ各社をあげて撮影させる
という約束になっているようです。

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出場者は持ち上げても失敗してもみんな晴れやかにニコニコ。
面白いのは見物人からの掛け声です。

「しんぼうしいや!」「応援するのは美女ばっかりやで~!」
そのたびにドッと笑いと拍手が起きます。
やっぱり関西には楽しい人が多いですね。

力石では数々の記録を出している岐阜の大江誉志さんもお仲間と参加。
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残念ながら入賞はできませんでした。
石挙げとはまた違う技術があるんですね、きっと。

楽しい一日でしたが、心残りもちょっぴり

表彰式を見られなかったことと、
予定していた醍醐寺の精進料理を食べ損ねたこと。

おまけに思わぬアクシデントが…。
夜の京都で迷子になるという失態を演じてしまいました。
途方に暮れていた私を通りがかりの女性が助けてくれて、
京都駅まで電車に同乗。土産物店や新幹線乗車口まで案内してくださって…。
このご親切、忘れません。

お寺で買ってきた「五大力餅」「五大力明王の力餅」です。
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「七難即滅、七福即生」
やっぱり五大力さまのご加護があったのでしょうか。

感謝せねば


力石余話・魚吹八幡神社の巻②

御旅所へ向かう人と屋台で道は溢れんばかり。
ですが、だれもが同じ方向を向いて進んでいるので混乱はありません。
むしろ不思議な静寂さえ感じます。
その静寂を破るように、前方で突如若者たちが雄叫びをあげました。

ヨーイヤサー、チョーサー!

間髪を入れず、列の間から屋台がひとつ空へ躍り出ました。

こちらでは並んだ屋台同士で手踊りの競演が始まっています。
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棒の先につけた赤や青の花のような飾りがとてもきれいです。
シデ棒というのだそうです。
アクセントになって、屋台をより華やかに見せています。

あ、天満地区のハッピです。
このハッピ、石担ぎの土俵で三輪光先生も羽織っていました。
それにしてもまあ、昨日屋台を担ぎ、石を担ぎ、宵宮で提灯練りをして、
そして今日もまた…。

CIMG2695 (2)

エネルギーの完全燃焼!

かつて近くの町で、伝統の祭りから高校生を締めだしたことがありました。
高校生は悪いものに染まりやすいから、と。
アホらしいって思いました。
非日常の世界で人モノ(神)モノノケすべてが同化するのが祭り。
このとんがった熱しやすい若い力があってこそ成り立つってのに。
年寄ばかりが担ぐ神輿からは神様も逃げていきます。

でもまあ現代社会は、ブラック企業だとかみっともない政治家だとか、
日常の方が非日常化しているからなあ。それも不健全なカタチで…。

花笠をつけた女の子たちも御旅所を目指して行列です。
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大きい兄さんに肩車された少年たちもいます。
まさに「ハレ」の日です。
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魚吹八幡神社の氏子数は、24ヵ町1万数千人で播州最多
御旅所に集結する屋台の数は18台
まだその半分ほどですが、居並ぶ屋台の壮観なこと!

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でも子供は屋台よりお友達との遊びに夢中です。
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私が見た魚吹八幡神社の祭礼はここまで。もう帰らなければなりません。
人の波に逆らいながら、一人、山陽電鉄網干駅へ。
帰りの新幹線には少し間があります。
JR姫路駅に着くと、そのまま姫路城へと向かいました。

友人たちが一度は行きたいと熱望する姫路城です。
私は石のついでにまあ見ていくか、という感じです。
花よりダンゴ、城よりあなごというわけで、
食堂に入って、あなごだし巻卵のお重を食べました。

姫路城(白鷺城)です。ユネスコ世界遺産。さすがに美しい!
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あなごを食べながら、いろいろ思い出していました。

大江誉志さんは「素の力」「本物の力」に憧れて…と言っていました。
その大江さんの名前をどこかに残せないものか、と。

三ノ宮卯之助は憧れていた土橋久太郎万屋金蔵が担いだ石を担ぎ、
その石に己の名を追刻した。
その卯之助に憧れていた矢向弥五郎は、16年後に卯之助石を担いで
己の名を卯之助の横に刻み入れた。

大江さんもあの「上がらずの石」に名前を刻むことが出来たなら…。
せめて公式記録としてその名を残せないものか、と。

浪速の長州力さんは言いました。
「体が限界にきているのはわかっています。
だから記録への挑戦は、来年で引退と決めました」

「天満の力石最高齢記録の更新祝いに、三木さんから黒まわしをいただいた。
そのまわしをつけてもう一度天満の力石に挑みたい」


   身体落ち心落ちにし我が身かな
            力の事も夢のまた夢
  浪速の長州 力


「浪速さん」は天満の若者たちの人気者です。
行く先々で一緒に写真をせがまれていました。

黒まわしの晴れ姿、きっと見に行きます!


プロフィール

雨宮清子(ちから姫)

Author:雨宮清子(ちから姫)
昔の若者たちのスポーツ「石上げ」に使われた「力石(ちからいし)」の歴史・民俗を調査研究しています。力石のことを少しでも知っていただけたら嬉しいです。

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